ソ連も結構苦戦していたのね
第二次世界大戦ものは数多く見てきましたが、ソ連をメインにした映画は初めて。
ドイツ軍が失速したのもソ連への攻撃が原因。という事実から、破竹の勢いかとおもいきや、結構ドイツの攻撃に手を焼いていた様子。
この映画でまざまざとその苦境が描かれています。
廃墟と化すスターリングラード
ドイツとの戦いの激戦区となったスターリングラード。この街を突破されたら雪崩を打ったのごとくヒトラー率いいるドイツ軍がソ連国内を襲ってくる。
てな訳で、ソ連軍も次々と軍隊を送りこの街を死守します。
とは言っても、空はドイツの戦闘機が飛び交い、街はドイツ軍の戦車が走り回り、ほぼ占領されている状態。
ソ連軍はゲリラ戦でしのいでいるという感じです。
野球に例えれば、5点差リードで風前の灯火状態。そこから見事大逆転して、ドイツ軍から勝利をもぎ取ります。そこには1人の狙撃手の活躍がありました。
狩猟で磨いた狙撃の腕
主人公の狙撃手、ジュード・ロウは幼い頃は、狩猟の家系に生まれおじいちゃんから狙撃を受けるほど5歳にして狼を撃ち殺したという伝説付き。
この彼が、第二次世界大戦でドイツ軍のお偉いさんを次々と暗殺し、次第に国内の英雄へとなっていくのです。
見事なまでのプロパガンダ
彼が英雄になっていったのも腕利きの編集者のおかげ。
この編集者が、新聞でヒットマンを紹介し、英雄化。今日は男人の将校を暗殺したとか、ことこまかに新聞に掲載することで、ソ連軍の士気も向上させることにも成功していきました。
ドイツ最強のヒットマン
ソ連軍のヒットマンに手を焼くドイツ軍は最後の切り札を投入。
目に目をということで、ドイツ最強の呼び声高いヒットマンを本国から呼び寄せ彼の暗殺を命じます。
ヒットマン同士だけに互いの出方を知り尽くしています。
この二人の攻防は見ていて迫力があります。
ヒットマン、ジュード・ロウは、一度対戦しただけで、明らかに自分より上と自信をなくし、軽いスランプに陥ります。
が、市民兵としてドイツ軍に立ち向かう女性、レイチェル・ワイズに支えられ自信を取り戻します。
友人の犠牲を無駄にしない。
最後の戦いでは、親友でもあり、彼を英雄化した編集者が彼をサポート。自らが犠牲となり、ヒットマンの所在を彼に教えるという手段を取ります。
彼は一撃のもと、ヒットマンにやられ、所在が明らかに。
ドイツ側の最強ヒットマンは仕留めたことを確認すべく、隠れ家からテクテクと彼の元に向かいます。
その道すがら、自分に照準を定めるソ連兵に気づき、ライフルに手をかける暇もなく、ソ連のヒットマンの手に落ちることとなりました。
戦争後、このヒットマンは本当の意味での英雄となり、今も語り継がれているとか。いい作品でした。