ブラジル版スタンド・バイ・ミー
子供同士の旅を描いた作品で今なお心に残る良作「スタンド・バイ・ミー」。中学生時代にこの映画を見て自分もこんな冒険をしてみてぇと何度も思いました。
で、この作品もそんな少年たちの冒険を描いた作品。
冒険といってもた旅に出るわけでもなく、ある謎を解き、国をも揺るがす大スキャンダルに行き着いちゃったって話です。
舞台はブラジル
作品の舞台はブラジルの貧困街。明日の食べ物もままならず、住まいは吹けば飛ぶような粗末なバラック。
唯一の仕事と言えば、ゴミ投棄所で拾ったガラクタの売買。BRICsと騒がれたブラジルですが、貧富の差があまりにも激しいことがこの作品から伺い知れます。
拾った財布が裏世界のもの
ある日、ゴミ投棄所でオシャレな財布をゲットした主人公。中には大金と写真、ロッカーの鍵、指紋などワケありグッズがてんこ盛り。
加えて翌日には警察が大挙して押し寄せ、見つけた人には報奨金を与えるとの事。
そこそこの中学生ならお金に目がくらんで、早々と警察に拾ったおサイフを差し出すでしょう。けど、主人公ラファエルは「こいつは怪しいぞ」と警察にお財布を差し出すのはやめ、この持ち主とおサイフの中の謎解きを進めていきます。
手の込んだ謎解きのスートーリー
この謎解きがまぁ手の込んでいること。Aの謎を解けばBの謎にぶちあたり、Bの謎を解けば今度はCの謎解きと。そう簡単には謎が解明できないようになっっています。
加えて途中には命を取られるほどの危険な目にも会います。
なのに諦めない少年3人。
そこには腐敗にドップリ使った世の中をただしたいという強い正義感がありました。
腐敗にドップリはまる警察
本来なら不正を取り締まる側の警察なのに、悪者に加担して一緒になって悪事を働く。口封じなら人を殺めるのもいとわないといのは驚きました。
主人公ラファエル君も警察に拘束され、自白を迫られ、ボッコボコにされたり、拳銃を向けられたり、この国に正義はないのかと思いました。
正義は勝つ
この後はネタバレです。
いくつもの謎を解き、ようやく最終ゴールに行き着いた3人。そのゴールで目にしたのが、何と一生遊んで暮らせるような大金。
けど、この大金、正規ルートではなく不正して集められた言わばダークなお金だった訳です。持ち主は大物政治家。
で、財布の持ち主はその大物政治家の側近で、裏金をありかを自白するよう拷問され殺されることになりました。
で、彼ら3人は考えました。この謎解きの一部始終を動画に残すそうと。で、この動画を学校の先生に託し、ネットを通じて政治家と警察のズブズブの関係が白日の下となり、大スキャンダルに発展。
主人子ラファエル君らによる真っ当な社会の実現に一歩近づくことができました。
これがほんのすこし前まで小学生だった少年がやってのけた世直しということを考えると、スタンド・バイ・ミーを超えるインパクトががありました。半端ない怖い思いはしますけど。