ラブコメディとサスペンスが共存。「ヒメアノール」

ヒメアノ~ル日本映画

よくある恋愛ものかと勘違い

先輩の恋愛成就のため、連絡先を聞いたり、飲み会をセッティングしたりと色々サポートとしていた後輩の濱田岳。

なのに、先輩が想いを寄せていた彼女が好きな人が自分ということでビックリ。

先輩の手前、気持ちは彼女に向いているのに付き合えないと男前の対応。

でしたが、「バレなきゃいいいじゃん」の彼女の一言にあっさり納得して、先輩に黙って彼女とつきあうことに。

ヒメアノ~ル

一度は振られた先輩、ムロツヨシがこれまたイタイキャラで、フラレても、フラレても、いつか想いは届くとばかりに彼女を諦める素振りは全くなし。。

このまま隠しとうせないと焦る後輩、濱田岳。

2人が付き合っていることを知らずリベンジに燃える先輩。

ここまでの展開を見ると、これはよくあるラブコメディかと思いました。

ヒメアノ~ル

合コンのシーンだって、とんでもない娘が登場して、君に決定権はないのに、「アメトークの録画を忘れたから今日は早く帰るから」とか、「あなたはモテなそう」とかなりの有頂天キャラ。

が、ラブ・コメディの雰囲気は最初だけ。

徐々に中盤から後半にかけてサスペン色が強まります。いい意味で裏切られました。

夢に出てきそう森田剛のハマりっぷり

実は彼女を狙っていたのは先輩のムロツヨシだけではありませんでした。

後輩、濱田岳と同級生の森田剛も思いを寄せていなたのです。

無口で目だけはギラギラしていて何を考えているか全くわからない。

ムロツヨシがこの作品のラブ・コメディ班なら、森田剛はサスペンス班。

彼をサスペンス班としたのは、恐ろしい程の鬼畜っぷりの役柄。

ヒメアノ~ル

まずは同級生のカップルをバットでボコボコに死ぬ至らしめ、しまいに灯油を巻いてアパート一棟燃やしてしまいます。

これなんかはまだ序章にすぎません。

駅前ですれ違った女性をつけ、部屋に押し入り強姦するわ、見ず知らずの家に入り夫婦を包丁でめった刺し。

あげくには不審に思い、家に訪問した警察官までも殺める始末。

役柄がとてつもなく凄いですが、森田剛の演技もまた凄まじい。人の命を物凄く軽く見る、底冷えするような怖さがあります。

見所はコメディ班とサスペンス班のシンクロ

この作品、ラブコメディという軸と、サスペンスという軸が並行して進行しています。

ラブコメディの主役はムロツヨシ

どうゆう形で森田剛と接点を持ち、その結果は、コメディで終わるのか、はたまたサスペンスで終わるのか、そこが見所だと思います。

案の定、両者が相まみえるシーンが最後の最後に登場しますが、最後まで笑わせてくれたムロツヨシヒメアノ~ル

が、結果はサスペンス寄りに。

で、最終的に濱田岳と森田剛がどのような形で接点を持つのか、ここもまた興味深いシーンとなりました。

久々に背筋がゾクゾクするような作品に出会えました。

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