背負っているものが重すぎるから喜びも一潮
宝くじが当たったら、会社をやめてやる~。とそこまでは考えつくものの、じゃ、1億円の使い道はと聞かれると即答てきない。
お金は欲しいけど使い方に迷うという人は多いのでは?
ところが本作品の主人公は明確にお金の使い道がありました。別居状態の奥さんと娘と再び3人で暮らすため。兄保証人となり3000万円の借金地獄に。そんな旦那を愛想を尽かして家を出てしまった嫁。けど、宝くじで3億円当たったものだから、これであの幸せだった頃に戻れると狂喜乱舞しました。
宝くじ当選者って、このような苦労人がなるのかなと
大金を手にしたのに不幸になるのは何故?
で、早速、3億円もの大金を手に入れるのですが、銀行から渡された宝くじ当選者冊子なるものが、秀逸。
大金を持つことで皆有頂天になるのでしょう。それまでの生活がガラッと変わるものだから、その生活に順応できず一家離散、自殺、借金苦など不幸話のオンパレード。
こんな人たちにはならないでといった戒めの冊子でもあるんですよね。
それまで牛丼並盛が定食ものにクラスアップする。これもささやかな変化でありますが、これが徐々にエスカレートして破滅への道を突き進んでいくのでしょう。
ちょっと怖い感じさえしました
頼っていた親友に裏切られる悲しさ
宝くじが当たりラッキーにも億万長者となった主人公。借金3000万円を返してもまだ、手元には2億7000万円が残る。こんな大金に何に使えばいいの?と途方にくれている中、ひらめいたのが学生時代の親友
ネットサービスで大当たりして今では資産100億円とも言われる億万長者。彼に会えば大金の使いみちを指南してくれるだろうと思い、久々の再会を果たします。
彼が言うには、とにかく使いまくれと言うことで、いきなり彼のオフィスで大イベントを開催。着飾ったおねぇちゃんと遊びなれた男共によるどんちゃん騒ぎ。
派手にお金を使い倒すが、億万長者のお金の使い方。
が、そんなハッピィな時間も一瞬。その夜に親友が3億円を持って失踪。
かくして彼は一夜にして天国と地獄を味わうこととなり、親友捜索を進めていくのです。
大金を持つ人は・・・。わかっちゃいるけど
親友の知り合いと言えば、彼と一緒にネット会社で一儲けした億万長者の方々。
どの人もクセが強い、強い。それぞれにお金に対する考え方があって、どちらかと言うと否定的な見方。次第に主人公の中でも、大金を持つことの恐ろしさ、心がまえなどが次第に養われていきます。
これって親友が伝えたかったこととなんだなと思った次第です。