若者の深い闇が漂う「リバーズ・エッジ」

時は90年代前半

ロン毛の男子にどこか時代を感じ、ファッションもダボッとした感じで今どきではない。連絡手段に携帯電話は使われず、公衆電話か家電。

原作が90年代前半に描かれたこともあり同時の設定のまま

けど、驚くことに作り込まれた感がなく自然に感じられるのは行定勲監督の力なんでしょう。

90年代前半と言えば、ちょうど自分とも重なる所がありましたが、高校生にしては深い悩みを抱えて皆大人に見えました

登場する人物全てがそれぞれ大きな悩みを抱えもがき苦しみながら成長していく作品でした。

これといった悩みのなかった高校時代の自分に比べるとなんて自分は幸せ者だったんだろうと思ったりして・・・

悩みその1。モデルの娘の話

二階堂ふみに恋をするモデルの女の子。職業柄体型維持をしなくてはという強迫観念にも似たようなものに襲われ、常にリバース。食事は決まって一人でトイレ。処理が簡単に済ませられるというのでしょうか。

他にも変わっているなという点がいくつか。人間の死体を見て興奮を覚えたり、猫らしき死体を見て喜んだりとどかサディスティックな一面も。

リバーズ・エッジ

悩みその2。いじめられっ子のA君

パンツ1丁にさせられてロッカーに閉じ込められたり、理由もなくいきなり顔を殴られたり、同級生から執拗にいじめを受けるA君。

とは言っても、いじめに対しては特に気にする素振りはなく、彼の興味の関心は河原に放置された人間の死体。

それを夜な夜な見に行っては勇気をもらえるというのですから、これまた深い闇を抱えている感じ。

しかも、サディスティックなモデルの女の子と大の仲良し。そこに加わったのが主演の二階堂ふみ。とんでもないグループに入れられてしまった感じはしますが、許容してしまう所に彼女もどこか病んでいたのでしょう。

リバーズ・エッジ

悩みが見えない二階堂ふみ

恐らくですが、このいじめられっ子に恋心を抱いていたと思われる主人公の二階堂ふみ

彼のことを深く知る中で、離れるよりもどんどん彼の特異な性格にハマっていくという感じ。

河原の死体の件も、受け入れていたし、彼が同性愛者ということも素直に受け入れていました。

この告白はかなり衝撃的かと思いました、本人は至って冷静。彼のことは好きではなかったかと思いましたが、クライマックスの涙を見て、彼に想いを寄せていたことに気づき、高校生の恋心は複雑なんだなと感じました。

リバーズ・エッジ

着地はどこよ

他にも親の愛に飢える男子と家族関係で悩みを抱える女の子もこれまた深い闇を抱えていて、これもまた興味深く解決することなく終了。

この作品を見て、何か伝えたいものがあるんでしょうか。僕には全くそのメッセージを探し出すことができませんでした。とにかくむずいです。

リバーズ・エッジ