広告コピーで惹かれることはないけれど
世に飛び交う広告コピー。ちょっと背伸びしているんじゃないというものもあれば、見事に言い当てているものありと様々。
いずれにしても、広告コピーに惹かれて買ってみようという購買意欲は沸かない。
けど、今回の話に触れると、買ってみようかなという気持ちが芽生えてしまう。
そう考えると、広告コピーの力の凄さを感じた次第です。
二木のあんドーナツのお話
お菓子の専門店として名高い二木。アメ横に古くからあり老舗中の老舗と言ってもいいでしょう。
んで、その二木で、どうやって売ればいいかと頭を悩ませる商品がありました。
それが、あんドーナツ。今のお菓子のトレンドから言うとちょっと外れていて昭和感がプンプン。確かに売るのに苦労するのも確か。
これを広告の力を借りて販売していこうとなったわけです。
ついたキャッチコピーが昔なつかし味、今も変わらぬ贅沢を。このコピー確かに商品自体を言い表してわかりやすいのですが、結果は惨敗。なかなか売れずじまい。
そこであらためて広告コピーを練り直すことにしました。この諦めない姿勢が二木の凄いところ。んで、考え出されたコピーが今となっては素朴でも昔はこれが贅沢だったんだ。このコピーに差し替えた途端。売上はトントン拍子でアップ。高齢者向けの土産用として今なおヒットしているそうです。
個人的にも後者の方が、購買意欲そそそられますね。昔の頃に戻れるというか、当時の人が贅沢と思った味を食べてみたいという気持ちが湧き、より商品が立体的に見えてくる感じがします。
iPodの秀逸コピー
続いてはiPodの秀逸コピーのお話。発表当時のコピーがポケットに1000曲をというもの。
まるで詰め放題セールを想起させるこのコピー。小さい器のくせして、とんでもない量のものが収められる贅沢感がぷんぷん漂ってきます。
自ずと、手持ちのCDを全部ぶち込んで見ようかなとイメージを沸かせてくれうます。
このコピーが直接的な要因ではありませんが、爆発的なヒットを記録したiPodですから、少なからずこのコピーで購買した人も少なくないはずでしょう。
一方、ライバルメーカーのコピーと言えば、世界最小、大容量と製品スペック寄り。
両者に大きな違いがあることは明らか。所有した時のベネフィットを訴求することが大事なんだなということを学びました。
まとめ
このように広告コピーには無関心な僕でしたが、事例に触れてみると無意識的に広告コピーの影響を受けていることに気づきました。
言葉の持つ力ってすごい。