最近話題の役人OBのゴリ押し人事は通用しない?
空港施設会社の次期社長を決めるに当たり、役人さんからのゴリ押しがあったとのことで、最近世間を騒がせています。
が、当の会社側はガバナンス的にそりゃ無理でしょうということで、この件は白紙になりました。
てな訳で、次期後継者選びも、昔ように社長の鶴の一声で決まるのは厳しいようで、合議制による人事制度が増えているようにも見えます。
候補者選びに社長の意向は反映されず
百貨店再大手のJ・フロントリテイリングの場合は、指名委員会等設置会社という組織が次期社長選びもしています。構成メンバーは社外の人が大半。これはよく聞く話ですが、このメンバーには中の人が一切含まれていません。当然社長もです。
というのも、小売の常識にとらわれないリーダーを選ぶためとのこと。確かに変化の激しい世の中でですから、これまでの延長線上で経営を考えると行き詰まってしまうと考えたのでしょう。
とは言え、社長が前面に立って次期社長を選ぶ会社も
モスバーガーの場合は、外部の声を聞いて社長を決めるのではなく、社長が前面に立って後継者選びを行っています。
社員の評判、後継者候補へのヒアリング、そしてFC店舗の評価などなど。後継者を多面的に評価して、これだと思う人に社長の椅子を渡すというもの。
この調査には5年もの歳月を要しているようで、かなり時間をかけて行っています。
トップダウンじゃないよ、ボトムアップだよ
若い頃から目をつけて、じっくり育て上げて後継者を選びを進めているのが日立です。
J・フロントリテイリングやモスバーガーのようなトップダウンじゃなく、ボトムアップ型です。
世界の日立ですから、その規模が凄まじく当然外国人もいます。幹部候補生と挙げられるだけでも嬉れしいですが、与えられる課題も相当なもの。志半ばで脱落、白旗勢もさ少なからずいると思われます。
まとめ
後継者選びは、外部組織に委ねる所、内部評価で決める所、そして候補者を若い内からピックアップして育て上げる所と様々。
それぞれに一長一短あり、どれが正解というのはないでしょうが、共通するのは透明性ではないでしょうか。
フェアに人事を行うことで、社員も納得が行くと思います。
いろいろと勉強になりました。