今から30年前に誕生
小さい頃に見た洗剤のCMで記憶に残っているのがトップ
赤のパッケージに小学生ながらこいつは凄い洗浄力だと想いました。洗濯はしないくせに。
けど、それから数年後に誕生したのが花王のアタック。小さいパッケージで、家の置き場所に困らない。スープン一杯で驚きの白さというキャッチコピーで、それまでの洗剤のイメージを変えたと言ってもいいくらい。
以後、30年近くトップブランドの地位を堅持しているというのだから、頭の下がる思いです。
時代に合わせて細かく改良
ここまで長きにわたって愛された続けた理由は、細かい改良の賜物。
中の人のいわく、ここまで細かく改良を加えているのは、アタック位とのこと。
とは言うものの、一時的にシェアを落とすといった危機的状況を経験したことも確か。
粉末タイプが主流の中で、液体タイプがシェアを伸ばしてきた時のこと。
新興勢力に押され、シェアはジリジリと降下。
そこで花王が打って出た策は、その流れに乗っかるというもの。
粉末タイプでの成功体験をあっさりと捨て、液体タイプの商品に力を注ぐ。
この過去に縛られない潔さ、時代の流れに合わせて商品を開発していく姿勢が、アタックブランドの鮮度維持につながっていると思います。
とにかく凄い先を見る目
アタックの強さは、花王ならではのきめ細かい消費者調査による所が大きい。
調査データで、消費者ニーズとの乖離があれば、すぐさま商品開発にフィードバックしたり、ブランドスイッチが起きていれば、何が理由だったのか
そういったことを早めに察知することで、ブランド力を維持してきました。
表立って、ブランドスイッチを声に出すような消費者はいません。
知らず知らずに消費者の離反が起き、気づいてみたら目も当てられない状況に陥る。
この無言のさよならをきめ細かい調査で拾い上げている。
そのデータを見る目も相当なものだと思います。
コミュニケーションが秀逸
今年30年を迎えるアタック。30歳を迎えた本田選手や渡辺直美が登場し、汚れは頑張った証とそれまでの白さ爆発といった機能訴求から、汚れというものにフォーカスした点が秀逸。
で、どんな汚れも任せろと結ぶわけです。
機能的に汚れを語ると、泥汚れ、食べこぼし、汗などと従来と変わらない見せ方になり、新鮮味がない。
そうゆう意味でも、コミュニケーションにおいても、常に鮮度を保っている感じがします。
長寿ブランドはつらいよ
数ヶ月で消えてしまうブランドが多い中で30年も長きにあたり、その鮮度を維持していること自体奇跡に近い。
それは消費者にただただ愛されているだけかと思いましたが、さらにあらず。
メーカーも必至に愛されようと努力しているんですね。
大変勉強になりました。