舞台は歌舞伎町のラブホテル
一流ホテルに就職したものの訳あってクビになり、歌舞伎町のラブホテルで働く染谷将太演じる男の子のお話。作品内では、ラブホテルを利用する様々な客の人生にスポットを当て、表には出てこない裏日本の様子が描かれていて発見に満ちています。
では、特徴的な利用客を紹介していきます。
AVの撮影でホテルを利用
一応、店側にはAVの撮影で部屋借りますと届け出ているものというのが発見でした。黙って撮影しているのかと思いきや、ちゃんと許可を得てから撮影しているんですね。
一部屋をメイクルームに使い、もう一部屋を撮影場所にといった具合です。
で、驚いたのが、そのAVの女性がなんと主人公の妹だったこと。
妹の話によれば、震災で家を失い、仕事も失い親は日雇いバイトで何とか家計を支える状態。妹もバイトで何とか自分で専門学校の学費を賄おうと頑張ってみましたが、到底返済はできず。という訳で、AVをすることになったとか。
止むに止まれぬ事情もあって兄も渋々理解は示したものの、最後に初めての相手は「AV?」の質問に、妹が一般人だけど津波で亡くなったという話に胸に迫るものがありました。
あと2日で時効の彼と同棲
ラブホテルにパートで働く彼女。実は15年前の殺人事件の犯人を長きにわたり匿っていたというもの凄く興味津津なお話。
オーナーにばれないように魚は1匹。彼は彼で自宅にいながらも住まいは押し入れの中。その生活から解放されるのにあと2日間と迫ったところで、何とこの彼女が警察に捕まるという大失態を犯してしまい、大変なことに。
最後はどうなるのかぜひ作品を観ていただきたい。
自分の彼女が枕営業
主人公の染谷将太と同棲している前田敦子演じる彼女はバンドのボーカル。
メジャーデビューのお誘いを受けるほどの実力者。
が、条件としては、おエライさんと寝ること。
これもまさかのまさかですが、染谷将太の勤めるラブホテルを使用することで、この枕営業が発覚。
自分の彼女が他の男性と寝る所を目撃するという衝撃的事件にどう振る舞うのか。
ドラマではなく現実っぽい収束の仕方に確かにそうだよなと深く納得しました。
他にもまだまだいるよ個性的な客
ここには紹介しきれない波乱万丈な人生を歩んできた客が登場してきます。
日本に出稼ぎに来た韓国人カップル、不倫関係にある刑事、家出少女をデリヘル嬢に売り飛ばそうとする悪いお兄さんなどなど。
どれも実際にいるような人ばかり。日常ではまず接することのない人達の様子を観れて、それはそれで勉強になりました。