かなり先を言っている「花芯」

花芯日本映画

時は終戦真っ只中

話は戦時中からだと思います。互いの両親が揃って婚約の前祝いらしきの食事の席でのこと。

あろうことか、フィアンセが旦那をディスるセリフを吐く所から始まります。

娘の両親は突然の娘の暴言にビックリ。急ぎ相手方に謝罪し、娘を強く叱りつけます。

このやりとりからして、このカップル、訳ありかと察しがつきました。この時代って本人の意思に関係なく、両親が選んでくれたパートナーと結婚する風習がまだあったようで、女性としては、本意ではない男性と結婚させることなく小さな抵抗を試みたのでしょう。

花芯

時が解決してくれるようなものだけど・・・

月日は流れ、2人の間には子供も生まれ幸せ家族オーラーを発しているのに、奥さんはまだ旦那を心から愛しおらず、お互いの溝は結婚前夜のまま。

奥さんも諦めているのか、結婚というものは決まりごとであり、そこに恋愛感情なぞないという割りきり用。

どこか達観している感じがして、人生を投げ出している感満載でした。

ところがそんな彼女にも心からときめくようなお相手が現われます。

花芯

お相手は旦那の上司

道端で偶然出会った時から、恋の花が開いちゃいった彼女。相手は何と旦那の会社の上司で住まいはお隣同士。

麻雀で近所付き合いが始まり、いつしかお互いが惹かれ始めます。

本当の恋愛に目覚めたのか、紅をつけるなど今までにはない浮かれっぷりの彼女。

いつもは不機嫌な彼女が、ここ最近、表情も明るく旦那も大喜び。ただ残念なのは、それが自分ではなく別の男性によるものというのだから、可哀想でなりません・・・

トドメは、妻の口から「上司のことを好きになってしまった」との衝撃発言。ある意味、別れを宣告されたようなものです。

それからというもの、夫婦中はぎくしゃくし、別居状態になってしまいます。

まだ、浮気もしていないのにこんな告白されたら、旦那としても困るでしょう。

浮気行為はされていないのに、心の浮気をされているだけなのですから。

花芯

そして目的完遂

旦那と別居して、これで自由に旦那の上司とひと目をはばからず恋愛できると、一気に性の扉が開放します。

それまで窮屈な暮らしから解き放れたといいますか、とにかく性に自由奔放になっていくのです。

旦那の上司は2-3度寝ただけで、飽きてしまい、男性からは飽きられて捨てられる始末。元夫とも離婚することとなり、独り身になっていくのでした。

今の時代ならわかりますが、女性独りで暮らしていくのは相当な覚悟が必要でしょう。子宮の思うがままにというセリフがやけに印象的でした。

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