24時間営業が見直される世の中で
マクドナルドが24時間営業を始めた時は、待っていましたとばかりに大喜びしました。朝の4時台に温かいハンバーガーを食べるとなったら、当時はミニストップぐらいしかなかったですから。
けど、今となってはどうでしょう。24時間営業をしているマクドナルドはごくわずか。そのほとんどが通常営業の朝7時オープンに切り替わってしまいました。
人件費、光熱費などの経費を考えると利益が出なかったのでしょう。それと人が集まらないという基本的な問題。人が集まらなければ自ずと時給を上げざるを得ない。ただでさえ人が集まらない昨今ですから、経営者としてはかなり厳しいでしょう。
24時間営業の旗降ろします
飲食店では人手不足を理由に24時間をやめる所が続出していました。ファミリーレストランのロイヤルホストもそのひとつ。2017年の1月末に全面的に24時間営業を廃止しました。さらに一部の店舗では、これをもう一歩進めて早朝深夜営業も廃止。今では9時ー24時の営業に切り替える大胆な試みを行っています。
大幅に営業時間を短縮することで、気になるのが売上の減少。これを決断するのに相当社内はモメたとは思いますが、それほどまでに人手不足がかなり深刻だったのでしょう。
えっ、売上増
ところが蓋を開けてみると、当初懸念したことが嘘のように売上が逆に増加。2017年の1-6月の売上高は前年比1.3%増。
客単価がそれまでに比べ、2.3%アップしたことがこのような結果をもたらしましたのです。
では、なぜ客単価がアップしたのか。
中の人のコメントでは「接客の質の向上したことで、注文の品数は増え、より高い料理を注文してくるようになった」とのこと。
と、このコメントを聞くと、ロイヤルホストの定員は、「今なら◯◯がオススメです」とか、食材に関してのうんちくを語ったり、食後のデザートを勧めたりといった積極的な接客をしているんでしょうね。
密度を濃くして接客度アップ
営業時間を大幅に短縮したことで、シフトのやりくりもかなり楽になったのでは。それまでは間延びした兵站をギュッとしたことで、密度の濃い体制が組めるようになった。時間帯当たりのスタッフが多ければ、料理出しのスピードも断然増しますし、お客を待たせない。片付けスピードも上がり客待ちの時間も短縮できる。
このようなささいな積み重ねが、積極的な接客とあいまって、ロイヤルホストは待たせない、居心地が良いというイメージをもってもらい、一人勝ちしているのではと感じました。
この好例を見て、他社も追随していくのでしょうね。
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