ホールフーズ買収は歓迎ムード
米国では富裕層御用達とも言われるスーパーホールフーズをアマゾンが買収しました。
黒船来襲で中の人は、さぞ戦々恐々かと思いきや、むしろ歓迎ムードといった感じ。
アマゾンと言えば、IT業界の巨人。今の不調を極めるホールフーズの救世主として見られているのでしょう。
そももホールフーズはオーガニック系の食材を強味としていましたが、とてつもなく高く、揶揄されるほどの高コストっぷり。
オーガニック嗜好の強いミレニアル世代は歓迎されているということで需要はあるのに、価格がネックとなり、ウォールマートなどの競合他社のお手頃価格のオーガニックに客を奪われていました。
そのネックを、アマゾン買収で払拭できるのではと踏んでいるのでしょう。
不遇の時代続くアマゾン
アマゾンはと言えば、買収前から、生鮮食品を扱うアマゾンフレッシュなるものを2007年から一部の都市で開始していました。が、これがそれまで扱っていた商品と異なり生鮮食品はナマモノ。温度管理の難しさやら実物を見てみないと・・・という消費者の声もあり、なかなか軌道に乗らない苦い過去を経験していました。
それでも諦めることなく、専用の引き渡し所を作ったりと地道な努力を積み重ねていきました。
それが今回のホールフーズ買収で一気に花開く可能性が出てきたわけで、お互いにとってメリットのある買収になったわけです。
ホールフーズの今後の展開
調達面の優位性は、それまでとは比べられないほど高まることでしょう。既にアマゾン内でホールフーズの商品を取扱始めたり、販売ルートが拡充されています。
さらにアマゾンの巨大な物流網を利用することで、物流コストの軽減も予想がつき、コスト高のホールフーズというイメージを払拭することができると思います。
アマゾンにしてみれば、アマゾンフレッシュの引き渡し所として、ホールフーズが機能します。約460店舗もあるホールフーズを引き渡し所に使えるのですから、大きな援軍を得たようなものでしょう。
戦々恐々の競合他社
とうとう生鮮分野まで侵食してきたアマゾンは、スーパーにとって脅威でしょう。
ホールフーズが息を吹き返すようなことになれば、アマゾンと手を組んで商売をしていこうと考えるスーパーもさらに増えていくことでしょう。
そう考えると、日本のスーパーも、アマゾンと組んでしまえばいいのにと思います。
大手と異なり資金不足でネットスーパーになかなか手を出せないような中堅スーパーなんかが参加してくれるといいんですけどね。
ネットで注文して店舗に行ったら、注文した商品が袋詰にされて引き取るだけ。
ドライブスルー形式だったら、なおのこと良いですね。
注文システム周りは、アマゾンにお願いすればいいわけで、0から始めるよりグンと安上がりだと思うのですが・・・
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