電気自動車時代の本格的幕開け
世界的に盛り上がりを見せている電気自動車ですが、市場規模から見るとまだまだ内燃機関の車には遠く及ばずといった感じ。
なので、先を走り、それなりに実績を上げているテスラに期待する所も。それまでは高級車路線で、台数は少なかったものの、量産モデルモデル3が発表される否や、市場も大いに盛り上がりを見せたのです。
んで、2017年にいよいよ発売となるわけですが、現状がかなり残念な状況を知り、ガックリ。
当初7-9月で1500台の生産を予定していたのに、生産されたのはわずか260台。この状況に市場を不安視し、株価は下落しているとか。蓋を開けてみると、生産現場での混乱が原因の一つのようです。
自動ロボットなのに手動操作?
とにかく生産効率の至上主義だけに、オートメーション化は当たり前。なので、ラインにロボットが数多く導入されているのですが、何とこれが手動で操作されているとのこと。これではスピードアップもままならない。しかも工場内には人でごった返しているようで、その道の人が言うには、自動化された工場で、こんなに人が多い工場を見るのは初めてと言われちゃうほど。
加えて調整中というもこともあり品質検査でラインが停止することもあり、混乱が続いています。
下請けとの関係もイマイチ
クルマ産業は、完成車メーカーを頂点に一次サプライヤー、二次サプライヤーが続き巨大なピラミッドを形成。トヨタを例に取れば、サプライヤーと共同で部品開発をしたり、生産性向上においてアドバイスをしたりと切磋琢磨してきた訳です。時には厳しい納期の指示もあることでしょう。
で、テスラも同様に、サプライヤーと良好な関係は築いているかと思いますが、ある部品メーカーでは、部品の発注受け、生産ライン設計後に、部品の仕様が変更となり、またいちから生産ラインの設計を余儀なくなれたとか。
こうなると、その部品メーカーの下請けも影響を受ける訳で、一つの仕様変更に伴う影響はピラミッドの最下層まで及ぶことも。これをまた修正するのもかなり労力が必要かと。
今は手探り状態か
といった感じで量産化がなかなか進まないのには、現場がまだまだ試行錯誤の段階という見る向きもあるかと。
とにかく初めてのことだらけなので混乱は織り込み済みかと。
テスラの場合、座席やディスプレイなどが装着されていない状態でディーラーに届き、ディーラー側でそれらの取り付け作業をするという、これまた今までのクルマ屋さんにはなかった手法を取り入れています。
将来的にはこれがスタンダードになるかもしれず、電気自動車の場合、何が正解かはもう少し時間を置かないとダメな気がします。
この騒動をバネに、さらに飛躍すると思いますよ、テスラは。