組織ぐるみの不正が横行
シェアハウス運営の詐欺事件で、組織的不正融資の横行が発覚したスルガ銀行
あの事件を新聞で知ってまさかと思いましたよ。最初は「騙されたスルガ銀行かわいそう」と思っていましたが、実は偽造を知っていて不正に積極的に加担していたというのですから。
スルガ銀行に集中していたのも、審査が単に甘いだけ。緩い所を詐欺グループにうまく利用されちゃったんだなと。
そもそも銀行のチェックって恐ろしく融通がききません。
実印が一部欠けているだけペケ。実物を見せて懇願しても相手にしてくれない。それほどまでに厳格です。
スルガ銀行でも、審査部門は融資に反対していたのに、そこは営業のゴリ押しでひっくり返されたようで、組織的なガバナンスが破綻していたように見えます。
実は地銀の優等生スルガ銀
経営の厳しい地銀の中で、スルガ銀行の貸出利回りは約3%。他の地銀が1%がザラということを考えるといかに高い収益力を誇っているかがわかります。
融資先も他の地銀が地域の中小企業が中心の中、スルガ銀行の場合は個人。それも他行が腰をひけそうな、契約社員や勤続年数の短い社員にもお金を貸していたとか。
入社3年目位のサラリーマンでも住宅ローンを組めてたりしていたのでしょうか・・・
全国の地銀でもトップ3のあの横浜銀行が東日本銀行と統合、常陽銀行が足利ホールディングスと統合。、千葉銀行が武蔵野銀行と提携などなど。
大手地銀が、統合、提携をしているのですから、中堅地銀もさぞ厳しいはず
厳しい地銀の現状
金融庁が発表した地銀の経営状況を調べた資料によると、地銀が1行しかなくても単独で存続するのは難しい地域が23県ありまいた。裏意味、経営統合や提携をしない限り、この先生き残れない地銀が多くいるということ。
ちなみに2行が存続できるのは、神奈川、愛知、福岡などの大都市圏に限られます。
提携して異業種に立ち向かう?
そもそも地銀とは地域に根ざした金融サービスを提供していく銀行で、メガバンクは融資してもらえないけど地銀なら貸してくれるだろうと。しかも金利もメガバンクよりも低くと。
ところが、この先、合併、提携で規模が大きくなることでより広域で営業を展開することで、地域に根ざしたサービスができるのかが疑問。益々メガバンクに寄っている感じがします。
はたまたインターネット銀行やらフィンテック技術の普及で地域という概念がなく、どこからでもお金が借りられる世の中に代わっていくのか、金融業界の今後の動きから目が離せません。