企業買収活況
円安ということもあって日本企業による企業買収が活況を呈しています。2018年はピークの1999年を既に超えています。
この部分だけを切り取ると日本企業は儲かってるなと思いますが、企業買収は必ずしも成功するものではなく、そのほとんどが失敗という話には驚きました。
例えば東芝のウエスチングハウス買収がまさしくそれ。一緒になったは良いけれど逆に足を引っ張られて買収企業の経営が傾かせてしまうのですから。
そこで今回は3つの失敗しないための企業買収について簡単にまとめてみました。
まずは事前準備
買収される企業というのは業界内では、あそこは売りに出されるという情報がいち早く出回るようで、売りに出されるいやなや、俺も、俺もと手を挙げられ、買われていきます。
この競争入札をいかに避けるかが肝。これってビジネスの世界でもよくある話。今では随意契約が厳しいい世の中。必ずと言ってもいいほど競争入札がほとんど。
この事前準備で有利に買収を進めるために、売りに出される前から接触を図り成功を収めているのが、企業買収で多くの成功を収めている日本電産。
社長自ら直筆のお手紙を買いたい企業の社長さんにお手紙を出して、困った時はウチに相談して事前に案内を出しています。
すぐには行かないまでも毎年お年賀だけでも送り続けていれば、社長さんの頭のどこかにも日本電産の社長が頭に残るはず。
これにより日本電産では高値づかみが少ないとか。
これと言って特別なことをしているわけではありませんが、効き目は抜群だそうです。
続いて資産査定
で、いざ入札となった場合、売り手としては高値で売りたい、買い手はとにかく安く買いたいと腹の探り合いが始まるわけですが、売り手の金額が妥当かいなか、それを検証するために大事になってくるのが資産査定です。
これがとてつもなく時間のかかる作業で、この作業に時間をかけられず買収に失敗した企業は数知れず。
資産査定ならまだしも、買収する企業の商慣習であったり、法律であったり、かなりの広範囲に渡ります。
これを全て精査して、買収することで自社の売上げアップに寄与するであればはじめてGOがかかるわけです。
が、そこに至るまでがもの凄く大変そうです。
最後に異文化との統合
よく経営のグリップが弱かったことで、失敗に終わったとか、旧経営陣に経営を任せたのでうまくいったとか。どっちが正解かは非常に微妙。
とにかく異文化と言ってもいいくらいの違いがあります。ささいなことで衝突も多いでしょう。
買収はしたものの、実際の運転となったら全く機能しないということもあるそうです。
まとめ
企業買収は買う側も、売る側も双方にとってしんどい作業であることを実感しました。