のっけからとんでもないシーン
庭先の猫を部屋の中にドアを開けた瞬間に黒いニット覆面をかぶった男に押し倒され、抵抗むなしく強姦されてしまったエル。
本来なら警察に届ける所ですが、訳あって自力で探し出すことに。
といった具合にのっぴきならない事件に巻き込まれますが、災難はこれだけに留まりません。なのに至って冷静な所に物凄い強さを感じました。
続いての災難は息子の結婚相手
アルバイトで生計を立ている状態で、当然家族を養っていく経済力はないのに、子供を授かったということで結婚することとなった息子。
可愛い初孫の誕生というこもあり、しぶしぶ二人の結婚を認め、住まいも手配してあげたのに、相手の女性はエルに対して敵意むき出し。
彼女としては親の援助なしに二人で頑張っていこうと決めていた所に、エルが出てきたものだから面白くない。
初対面からギクシャクした空気になりますが、そこは強いエル。
かる~くいなすように態度で彼女の怒りをしれっと交わす余裕っぷり。
ここまで強いエルが垣間見れます。
社員からのいじめにも屈せず
ゲームソフト開発の社長でもあるエル。社内会議では生意気な社員からゲームのことを知らないくせにく口出すな的な態度を捉えれるも全く怯む様子もなし。
とにかく経営者としては納期優先。そこを徹底するように社員に言い聞かせます。そんなエルの態度を不満に思った社員がいたずら動画を社内に一斉配信。
内容はエルの顔したキャラが怪物にいたぶられているもの。
社長として面子は丸つぶれ。怒りをあらわにすれば犯人の思うツボ。
てなわけで、これまた何事もなかったかのように振る舞うのですから、とにかく凄い。
極めつけは残念な母
いい年して、エルよりも若い男性と結婚を決めた母。奔放な正確で齢70近いかと思いますが、まだ恋愛を忘れていない所に呆れ顔のエル。
幸せの絶頂ななのに脳梗塞で倒れてしまい、会社を経営しながら母の看護で忙しい毎日を送ることとなります。
あらゆる確度から災難勃発
このように仕事、プライベートと両面で災難続きのエルですが、本人は至って冷静で、一つひとつに落ち着いて対処しているのが印象的でしたね。
この主人公の設定がもう少し若い女性となったら、また違った作品になるのだろうなと。
強姦魔の犯人探しにとどまらず、家庭内、仕事面のあらゆるトラブルを描いた作品。色々んな意味で大変勉強になりました。
ちなみに本作品に主演のイザベル・ユペールが65歳と知ってさらに納得。この余裕のオーラーは年の功だなと。