ウーバーさえ白旗を上げる強さ
配車サービスで猛威を振るうウーバー。世界的にも普及が進んでおり、押しも押されもせぬ世界NO.1の配車サービス会社。けど、そんな絶対王者でも東南アジアではその勢いは影を潜め、サービスを開始したもののイマイチ業績が振るわず撤退。理由は現地企業、グラブの存在が大きく影響しているからと言えます。
グラブだけじゃないよ。配車サービスは
フィリピンの配車サービスシェアで9割と圧倒的な強さを誇るグラブ。ほぼほぼ無風状態、寡占化が進むという弊害もあり、利用料金の高止まりが起き利用者からは不満の声が上がるほど。
この現状を打破すべく、これまた東南アジアの配車サービスで力をつけてきたゴジェックがフィリピンでの事業展開を表明。
これで少なからず競争が起きて利用者に優しいサービスへと変わることを期待していたのですが・・・
お国からまさかのまった
フィリピン当局からの通知はまさかの「ごめんなさい」。理由は地場資本を60%以上とする外資規制を満たしていないからというもの。
が、これはあくまでも表向きの理由とされ、本音は、既存業界、タクシーなどの影響や交通渋滞の悪化とのこと。
そもそもゴジェック参入前から配車サービスシェアの台数制限がなされており、ゴジェックが参入するのは元々厳しいという側面がありました。
利用者の不満爆発
フィリピンでは、クルマによる配車サービスの他にもバイクによる配車サービスも盛ん。最大手のアンカスは順調に業績を伸ばしていましたが、バイクによるタクシー営業は元々禁止されており、アンカス、ドライバーが取締の対象となる事態になりました。
クルマの台数が制限されているなら、バイクでという言わば逃げ道的な発想は素晴らしいとは思ったのですが・・・
が、取締でシュンとなるほどやわではないのがフィリピン人。法改正を求める署名を行い、何とその数14万人。加えて、アンカスのドライバー達による抗議活動まで発展。
国としても考えを改めないという機運が高まっています。
新産業の発展は国民の声
参入がNGとなったゴジェックは、引き続き当局との折り合いをつけるべく参入に向けて調整中とのことで、まだまだ諦める気配はなし。
これも多くの国民が参入を望む声が大きいからとも言えます。
そして国民による法改正を求める声で、国に考える余地を与え、サービス事業者、国民が一体になることで新産業は普及していくのかなと。
そう考えると、日本の場合、国民の声という部分で、やや弱い感がじしてなりません。
ウーバーの営業を認めろという抗議活動などないですし、署名活動などもない。新産業が育つ環境としては日本は厳しいんだなと思った次第です。