衝撃。日産NO.3退職
ゴーンショックに揺れに揺れている日産でしたが、新たな社長も就任し、これからという矢先にまさかのNO.3退職。
2020年初頭に世間をざわつかせた逃亡劇を知っていたのかどうかわかりませんが、良きタイミングでの退職だったのではないでしょうか。
が、日産にしてみればたまったもんじゃない。一党独裁体制から合議制へと舵を切り、メンバーが一人欠けてしまうのですから。
当の本人も苦渋の決断だったかとは思いますが、日本を代表する名経営者の永守会長からの招聘ともなると、そう無下に断わることもできず、今後の成長を見据えると日本電産の方がまだやりがいがあると感じたのでしょう。
日産は傍から見ても、この先厳しいだろうなと感じますし・・・
想定を上回る、中国需要減。
当の日本電産も苦境に喘いでいるのは周知の事実。
想定外の中国重要減で業績悪化が早々に発表されました。
その後、他企業も雪崩を打って業績下方修正をしてきましたが、日本電産がいかに危機に対する反応が早いかを知った件でもありました。
即座に動くが日本電産
当初の前期比12%から14%減と大きく業績を引き下げ、ほぼ白旗状態。
が、このままで終わらないのが日本電産。
出血を少しでも抑えるべく、すぐに行動に移します。
まずは需要の落ちたハードディスク向けモーターを生産するフィリピン工場の転用や償却などの構造改革に約388億円かけて体質を強化。
業績悪化状況の中、さらにお金を出して事に当たるのは不思議でなりません。
一般的には厳しい締め付け、支出を抑えるところなのに、あえて支出を増やすの方を選んでいるのですから。
おそらく、先々を考えて、今手を打たないともっと被害は拡大するだろうと踏んだのでしょう。
米市場では頑張ったけれど・・・
中国市場で苦戦を強いられる中、北米市場でもこれまた苦難が待っており、なんとか利益率10%死守。
社長自らは現地に留まり、指揮を奮った結果だと思います。
他メーカーよりも一桁多いと言われる日本電産の利益率。そこを死守したのは大きいかと思いましたが、永守会長としては15%が会社の必達目標。素人的には10%死守したんだから、ほめてよと言いたいところですが、より高い目標を掲げ、かならず達成させていくのが、日本電産の強みなのでしょう。
敗者復活もあるとは。器がでかいよ
で、話を戻すと日産のNO.3招聘は、現社長と競争させるためとの憶測が飛んでいます。
日本電産でも、これまで役職に見合った成果を挙げな人はバッサリと降格。
が、再び力をつけて実績を上げれば復活の道を与えるという懐の深い会社でもあります。
仮に社長が交代しても、再び現社長が返り咲くことも十分に考えられます。
社長の評価は業績次第でしたが、これからは次期社長候補との戦いも待っているわけで、色々と大変だなと思った次第です。