EVシフトのおさらい
異業種から続々参入。EV開発。覇権争いを制するのは部品メーカー?コロナ禍を経てなのか、益々EVシフトの色合いが濃くなった自動車業界。先を行く中国では国を上げてEVシフトを加速させているし、欧米でもこの動きに呼応するかのように各社、明確に移行時期を発表しています。
ざっくりとその動きを国別に見ると、まず米国のフォードが欧州販売に限るが2030年までに、GMはそれから遅れると5年の2035年。
ドイツではダイムラーが2039年、VWが2050年と発表。VWが大きいだけにそうかんたんいシフトだけないでしょう。とは言え、2030年までに欧州販売に限りEV比率を現行の35%から70%に引き上げを発表しました。
他社に比べて一歩先んじているボルボ
このように最も早くにシフトを完了させるのがフォード。とは言え、欧州販売のみという条件付き。
ボルボは全世界で2030年までにEVシフト化を完了させるというもの。
かなり野心的な数字にも見えますが、ボルボの場合、シフト化に向けた素地は既に仕上がり済み。てなわけで入念に計算しつくされた数字という見方もできます。
2020年、PHVを含むEVの販売台数は約11万5千台。前年比2.5倍という驚異的な数字を上げています。2021年の2月の新車販売台数の約30%がEVというのですから、あと9年もあれば、完全移行も夢ではありません。
内燃機関シャロ湯は、親会社と共同した会社に移すということ、そして中国の親会社とプラットフォームを共有化している点も追い風になっていると思います。
EV化で売り方にも変化
ITの進化で、リアル店舗が苦境に立たされている昨今。本屋さん、CDショップ、アパレルなどは大打撃を被っています。
が、自動車はアフターサービスが必要ということもあり、この災難に遭うこともなく、これまで何とかしのいできましましたが、ボルボは何とEVをオンラインで売っていくことを表明しました。
ディーラーにとっては新車販売が経営にとっては大打撃。稼ぎ頭の新車販売を奪われる格好になるわけです。
この手のお話、ボルボだけかと思いきや米国の新興EVメーカー、ローズタウンモーターも導入に向けて法律改正を要求したり、テスラーは既にオンライン販売を進めています。
知らなかったよ。ディーラー法って何?
米国には州によってはディーラー法というものがあって、メーカーが直接クルマを販売することを禁止しています。
てなわけで、州ごとに法律改正を要求して、はじめてOKとなるわけです。
テスラーは既に多くの州で、直販の権利を獲得してきました。ってことは、テスラが直販の扉をこじあけた州は、EVの直販はOKとなるのか?
先行者として道をつくったのに、労せずしてその道を走るようなことができちゃうのか。それともいくばくかの費用をテスラ側に支払うのかわかりませんが・・・。
翻って日本はと言えば
EVの普及は売り方さえも変えていく可能性を秘めていることもあり、ディーラー側の経営も変わっていくでしょう。
オンライン部隊なる部署を設立して、ある種コールセンター的な機能ももたせていくんでしょうね。
とは言え、クルマは高額商品。下手を打つのは避けたいという心理はあるはず。
やはり、クルマの場合は従来どおり、対面販売が続くのではと思った次第です。