3万円台突破は約2年ぶり
20235月17日、日経平均株価が3万円台の大台を突破しました。これまで2万7-8千円を行ったり来たりしており、このままの状態がしばらく続くのかなと思いました。
3万円台は2021年2月に約30年ぶりに突破し、9月までの約半年間続きましたが、その後はズルズルと落ち込みは一時は2万4千円台まで後退。
一時的にいい夢を見させてもらった感があり、もう3万円台にはこの先戻らないとちょいと諦めていました。
では、なぜ、3万台を突破できたのか。
自社株買い
好業績の企業が自社株を推進したことが挙げられます。
自社株買いを行えば市場に出回っている株式数が減少し、1株あたりの利益(EPS)が増加します。
その仕組はと言うと、EPSは、当期純利益を発行済株式数で割って計算されます。したがって、発行済株式数が減少すると、EPSは同じ当期純利益であっても増加します。
たとえば、会社が1億円の当期純利益を出し、発行済株式数が100万株の場合、EPSは10円ですが、その後、会社が株式の買い戻しを行い、発行済株式数が50万株に減少した場合、EPSは20円となります。
これは、同じ当期純利益が1億円であるにもかかわらず、発行済株式数が減少したため、EPSが20円に増加したことを示しています。
EPSが高いということは、企業が1株当たり多くの利益を生み出しているということを意味しており、企業の株価が上昇する可能性があります。
物価上昇が海外から評価
国内にいると、全く持って迷惑千万な物価高ですが、海外投資家から見ると、これは投資を行うようで、良い傾向と映るようです。
今回の株高を支えているのは海外投資家による旺盛な投資意欲。これまでの物価上がらず、賃金上がらずの日本とは違うぞということで、日本への関心が高まっています。
詰まる所、行き過ぎた物価高はペケだけど、しばらく物価が上がり、賃金も上がるとなると投資としての魅力が高まることを知りました
地政学的な理由もあるのかと驚き
投資とはそのお国の政情関係にもアンテナを張っておく必要があるのは改めて実感したのが、中国の件。
ゼロコロナ対策が終わり、経済活動が活発になってきた中国。投資先として十分魅力的かと思いきや、台湾問題など地政学的な理由から投資は控えられ、その代わりとして日本が選ばれ、投資が増えているようです。
どうなるこの先の株価
2021年は2月に3万台を突破し、その後約半年間続きましたが、今回はそれよりも長くなるのか、はたまたすぐに終わってしまうのか。
その道の方々の声によれば、後退するのではという意見が多い気がします。
利上げをして景気をとにかく冷まそうとしているので、当然のごとく後退局面に入るであろうと。
事実、その影響は既に出ており、1-3月の実質GDPは、輸出が前期比マイナスに終わりました。
FRBによる利上げが、景気を急速に冷え込ませないようにするのを切に願うばかりです・・・。