野村さんは凄かったよ
戦力外通告などを受け、球団からお払い箱となった選手を引き取り、多くの選手が復活を果たしました。
楽天時代の山崎、ヤクルト時代の高津、阪神時代の新庄など錚々たる面子に、その手腕は高く評価され、野村再生工場と呼ばれました。
ビジネスの世界でも、今、再生工場となるかという点で注目を集めているのが伊藤忠商事です。
他とは違うよ、伊藤忠ビジネス
資源高で我が世の春を謳歌する商社業界。数十年前から収益構造に大きな変化はありませんが、伊藤忠は資源の権益などには頼らない多様なビジネスを育成する企業という風に映ります。
火中の栗を拾う?BIGMOTOR買収
社会的信用を大きく失墜させたBIGMOTORを買収というニュースを聞いた時には、驚きました。
そもそも企業買収とは伸びしろがあり儲けが期待できる企業が対象となるもの。
が、BIGMOTORの場合は、ほぼほぼマイナスからスタートであり、再建という作業を踏んで、成長路線に乗せるというもの。
その道程は、伊藤忠がこれまで買収した企業よりもかなり時間を要するはず。
なのに、買収を決めたというのは、BIGMOTORで飯が加える目処が立ったからでしょう。
消費者向けビジネスの一翼を担なわせる
伊藤忠傘下となるBIGMOTORは、伊藤忠の住生活というくくりの中で、不動産、住宅サービス、エネルギーサービスなどと連携しながら、再建の道を辿っっていくことが想定されています。
商業施設への出店や住宅とクルマのエネルギーを軸とした連携、地域内のVPPなどなど。
他にも伊藤忠グループ内には中古車オークションを手掛ける会社であったり、全国の整備工場と連携する企業や自動車保険関連企業などあり、連携を深めることで、よりビジネスの広がりが期待できます。
他の商社とはちゃいます。再生で儲ける
伸びしろのある企業買収が多い中、あえてマイナスからスタートする企業を買収し、自社で成長し、大きな収益という名の果実を得る。これが他の商社とは異なる伊藤忠のスタンスのようにも見えます。
伸びしろがあるからと言って必ずしも成長するとは限らない不確かな現代においては、むしろ自社のリソースと連携し成長させていく企業買収の方が良いのかなと思った次第です。