自動車ローンに例えると
満額ドッカンと支払えるような資金力があれば、それに越したことはないですが、プアーな学生身分となるとローンで購入するのが一般的。かく言う自分も中古のカローラⅡを買った時はローン。とは言ってもお金の借り先は銀行ではなく親。
返済能力が低い学生ですから銀行も当然お金を貸したくない。貸し倒れされたらたまったものじゃありませんから。
てな訳で、バイトで月数万円レベルの稼ぎしかない人には銀行は見向きもしてれくません。
ところが収入の少ない人でもお金を貸してくれるサービスがフィリピンで盛んに行われています
それがバイクタクシーローンにフィンテック技術をプラスして、貧困層にも融資するという仕組み。
お金を借りたい人の信用力を、お給料の金額や職業ではなく、その働きっぷりで計るとという今までにはないものさしを導入。これもネットの進歩が大きく影響しています。
仕組みはガス、電気ストップと一緒
このサービスの肝は、バイクタクシーに仕込まれた通信ユニット。返済が滞れば強制的にエンジンストップが発動します。
よってバイクが全く使えなくなる。使えないと商売ができない。ので、厳しくても延滞金を払わざるをえない。
電気がストップして、部屋の中が真っ暗な状態と一緒。部屋に灯りが欲しければ電気代を払いなさいと。
焦げ付く前に家庭訪問
この通信ユニット。エンジンストップを発動するだけではありません。
日々の稼働状況をリアルタイムでチェックできます。
購入当初は毎日稼働していたのに、ここ最近はめっきり稼働していない。
それを細かくチェックして、ひどい場合には本人に電話をかけたり、訪問するなどして事情聴取をするほどの徹底ぶり。
このような仕組みにより、貸し倒れ率は0.9%。従来の1/20というですから、この仕組み成功していると言ってもいいでしょう。
EV普及よりもバイクを所有する仕組みづくりを優先
この仕組を導入したのが日本企業のGMSという会社。フィリピンのローン会社と組んで、このバイクタクシーローンを2013年から始めて2000台を既に販売。ある販売店では約4割がこのローンを活用しているほど。
そもそもはEV普及を目的にしていましたが、多くのタクシードライバーより、「ただでさえバイクを買えないのに、今のバイクよりも高くつくEV車など無理」と言われたことがきっかけだとか。
まずはバイクを所有できる仕組みづくりから始めよということで、このようなローンの仕組みを思いつたようです。
これ、日本の赤帽など個人事業者による物流サービスなどに使えれば、物流業界の人手不足も解消すると思うんですけどね。