ネットスーパー版厨房
ネットスーパーという言葉が流通してかなりの時が過ぎました。自社のスーパーから注文品をピックアップして、自社の配送網を使ってお客様に届ける。
が、このビジネスがなかなか利益を上げる仕組みではないこともあり、撤退する企業がい相次いでいます。
なので、売り場と配送拠点を分離させて配送に特化した拠点から商品を発送する動きが強まっています。
イオンが英国のネットスーパーに特化した企業と提携するのは、そのひとつの事例と見て良いでしょう。
で、思いました。今回紹介するキッチンだけを備えた飲食店の動きもこの類に属するのかなと。
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キッチンの集合住宅
店舗を構えることはせず出前だけに特化したキッチンオンリーの飲食店。日本でも確かチャイナクイックというお店がそれに該当するのかな。
この仕組みをもっと拡大して、不動産屋が中心となって、この手の集合キッチンビルを貸し出すというもの。
恐らく和洋中が混在したようなキッチンが同フロアに同居しているようなイメージなのでしょう。
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海外ではかなり普及している模様
この手の商売、2013年に米国でスタートと言われていますが、同時多発的に英国、ドイツ、シンガポールにインドネシアと同時多発的に出現。
どこも盛況を博しているようで、今後さらに広がりを見せるのではないかと期待されいます。
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出前はギグワーカーにお願い
普及を加速させるのが、ギグワーカーの存在でしょう。ウーバーイーツなどの配達スタッフが、このキッチンのみサービスを支えているのです。
キッチンは確保できても、その運ぶ手段を負担するのはかなりの重荷。これをギグワーカーが代行してくれるというのなら、負担は大きく減ります。
海外でも本サービスを手掛ける企業の多くも親会社がウーバー的なサービスを行っていたり、実際にギグワーカーを使ったりして規模の拡大を図っています。
なので、ネットスーパーも自社配送網ではなくギグワーカーを使う仕組みに切り替えても良いのかなと。必要な時にだけ労働力を機動的に調整できるとなれば負担も少なくて済むわけですし。
開店資金をかなり浮かせられるかも
このキッチンオンリーの飲食店という仕組みが出来たことで、脱サラしてラーメン屋という層にも朗報かと。
店舗資金やら従業員やら何かと開店時に出費がかさむものですが、このサービスであれば、自分の腕だけで勝負できます。
キッチン設備もレンタルともなれば負担は家賃位で済みますし、事業がうまくいかなければ引っ越しすることも簡単にできます。
まぁ、このキッチンオンリー拠点が日本全国津々浦々まで普及すればの話ですが・・・
とにもかくにも今後目が離せないサービスであることは間違いないでしょう。
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