成長率が28年振りの低水準
新聞やテレビで大きく報じられた中国の成長率減速。6.5%という成長率は28年振りだとか。要因としては米中の貿易摩擦が挙げられています。
2018年12月の貿易協議では中国が歩み寄る姿勢を見せ、約130兆円の米国製品を追加購入する輸入拡大を約束。
世界の覇権を狙う中国にとってかなり譲歩した対応に見えましたが、これも今は面子よりも我慢の時と踏んだのでしょう。
内情はかなり厳しいかも
今回の景気減速は、輸出をメインとする民間企業が業績が厳しいとも言われています。
このまま貿易摩擦が続けば国内経済は厳しさを増す。厳しさを増せば雇用が絞り込まれ、社会不安を増大させ、その矛先は共産党政権に向かう恐れがある。
それを避けるためにも、苦渋の決断だったのでしょう。
過去を例に取れば・・・
今回の外交戦略の転換は、中国の歴史を遡れば類似の事例があります。
中国建国の祖でもある毛沢東が当時敵対する蒋介石を手を組み、中国を統一したというもの。で、最後には蒋介石を中国から追い出すという手のひら返しを見せたわけです。
そう考えると、今は我慢の時でもゆくゆくは世界の覇権を成し遂げようと思っているのでしょう。
粛々と進む中国製造2025
中国の世界覇権のキーとなるのが、製造業の技術力向上。中国製造2025とも呼ばれていますが、とにかく自国製造業の力を世界トップレベルまで引き上げようという試みが国を挙げて盛んに行われています。
CESの出展見送りもその一環?
2019年に開催されたCESでは、中国企業の出展が前年に比べて2割減った模様。
この手のイベントは、格好の新技術発表の場として企業は自社の新技術のアピールに躍起になるものですが、水を打ったようにおとなしくしているように見えました。
下手にアピールをして、他国から警戒するのも恐れているかもしれません。
今は粛々の技術を磨く時期。表立ってアピールすればこれまでの努力も水の泡と期す。そう考えているかもしれませんね。
で、2019年の成長率は
米中貿易摩擦では譲歩の姿勢を見せる中国。なので、両国の関係も改善され、2018年よりも成長率は上がるのではと思いましたが、事はそう簡単ではないようで貿易の他にも、国内経済では足を引っ張る要因があるようで、それが住宅価格の下落。
まるでサブプリムローンを見ているようで、こっちの方が破壊力あるんじゃないと思うのですが・・・。
恐らくシャドウバンクがらみかと思いますが、この負の遺産が噴出して益々混乱してしまうのでは?と思うのは僕だけでしょうか・・・