人手不足で悩む運送業界
長時間労働による事故などを背景に経営がさらに厳しくなる運送業界。長時間労働をさせようものなら事業停止。最悪倒産してしまうことも。
加えて深刻な人手不足もあいまって苦境に立たされています。
ある意味、売り手市場とも言いましょうか。より条件の良い会社で働きたい。てなわけで、職探しに慎重になっていることでしょう。
とは言え、当座の生活資金も必要。個人で仕事を取れればいいんでしょうけど、そのありがたいサービスは日本ではまだ存在しない。
けど、お隣中国では個人ドライバーがゴリゴリに仕事をこなしているという。
てなわけで、簡単に紹介したいと思います。
個人事業主が大半の中国
中国の運送業界において約8割が個人事業主。仕事の取り方も超がつくほどのアナログ式。
ターミナルと呼ばれるトラックが集積する場に掲示板が貼られていて良い物件がないかを探すというもの。
ターミナルは主に大都市に集中しており、はるばる田舎から職探しにトラックを飛ばして出てきたものの、仕事にありつけずにトボトボとお家帰ることもあるとか。
そんな非効率的な状況を一変してくれたのがフルトラック・アライアンス・グループ」が提供するサービス。
荷主とドライバーをマッチング
荷主とドライバーをマッチングさせるサービスで、今では650万人のドライバーと160万人の荷主が登録しています。
これまで職探しに2日かかっていたのが今では0.38日と大幅に短縮。
運転手の収入も2割増えたようで、大当たりしています。
荷主はウーバーのごとくドライバーの評価内容を見てから決められるのでハズレをひくリスクも少ないと思います。
マネタイズがイケている
マッチングサービスを運営するフルトラック・アライアンス・グループの収入源は、ウーバーが手数料収入によるビジネスに対し、本サービスのそれはかなり特長的。
トラックの保守サービスであったり、金融サービス、保険などなど。それらを一括で面倒見ますよというもの。
とは言え、個人事業主にお金を貸し付けて焦がしたら一大事。そこも、これまでの運搬実績を把握しているものだから返済能力を割り出すことも容易。
まぁ、よくできた仕組みですよ。
日本でもイケる?
このサービス、日本で言うところの独占禁止法に抵触するとのことで今すぐの導入は難しい。
中国は政府が後押しするという姿勢を貫いていることから成立できたサービスとも言えます。
産業育成に対する中国の姿勢にあらためて感動した次第です。