最初は凄いと思ったけど
各企業連合ごとに規格化が異なるIot。どこが覇権を握るか注目されていました。
中でも、GEはIotを制するのに最も近い企業とももくされていました。
というのも、その陣営にはマイクロソフト、インテル、Apple、ソフトバングなどのグローバル企業が名を連ねていたのですから。
他のIot企業も、GEをお手本にしていると公言するほど。
けど、イマイチ業績が振るわないようです。
目標を大幅下方修正
GE内でIotの旗振り約でもあったCEOが辞任。2015年には、2020年にはソフトウエア事業の売上高を1500億ドルと目標を掲げていましたが、CEO辞任後のその数字は12億ドルとかなり控え目な数字に落ち着きました。
このあまりもの落差に、GEはIotに今後力を入れないように見えますね。
産業界とIT業界の違い
IT業界の場合、マイクロソフトやGoogleのようにOSのシェアを取ることで、ある意味、デファクトスタンダード化を実現していきました。
ところが産業界はそう簡単に事が運ぶようにはできていないようで、これがGEが思い通りにIOT事業を進められなかった要因とも言われています。
工場にはソフトウェアの他に、ハードウェアがあり、このハードウェアが古いソフトウェアでないと稼働しないという話をよく聞きます。
ソフトウェアを刷新するとなると、ハードウェアの刷新も必要となる。これは企業にとってはかなりの負担。
てなわけで、Iot化を控える動きが出てきました。
統一よりも連携
ということで、全ての同メーカーのソフトウェアにするのではなく、他のソフトウェアとも互換性をもたせながら連携重視のIot化が産業界にとっては受けがいいようです。
これなら既存のハードウェアを使いつつ、一部を新しいソフトウェアに入れ替えて運用も可能となります。
GEから学ぶこと
Iot覇権争いで、GEとしのぎを削ってきたメーカーはたくさんあります。
独シーメンス、日立製作所、ファナックなどなど。GEの失速から、連携重視に動く可能性は高いと思います。
産業界のIot化
てなわけで、インダストリアル4.0と騒がれて新しい産業の誕生とうたわれていましたが、もう少し時間が必要なことは明らか。
1社独占ではなく、様々な企業が乱立するカタチで、産業界のIotは進んでいく気がします。
業界が違うと、こうも違うのかと色々と学ぶべき点が多かった事例でした。
とにもかくにもGEが復活することだけを願うばかりです。