過酷な職業は今は昔
システムエンジニア(SE)はと言えば過酷で知られる代表的な職種。納期優先で連日の徹夜は当たり前。休日も会社から電話があれば緊急出動なんてざらという話を聞く。
けれど、この好景気でSEを取り巻く環境が変化している。
スタッフの負担を考慮する会社
従来ならイケイケドンドン。発注があれば会社のキャパなど関係なく仕事を引き受けていたものの、この好景気で仕事がジャンジャン舞い込む嬉しい悲鳴状態。
あるIT企業では採算の悪い案件はお断りするとか、新規案件獲りは控えて既存案件に対応するなど、スタッフをいたわるような対応に出ている。
スタッフの負担が重く、ブラック企業のレッテルを貼られるようになれば、業界から総スカン。採用にも響くわけだし、自衛策と言ってもいいでしょう。
求人倍率は3.26倍
ただでさえ人手不足の昨今、ある就職サービスの調べでは全職種の求人有効倍率が1.24倍の中、SEは3.26倍と飛びぬけて引く手数多の状態。
ある転職で、競合会社の名前を出したとたん、年収が50万円をアップしたいという話もあり、SEが相当枯渇していることが伺えます。
大型案件目白押し
この人材不足の原因は、2015年に大型案件が連続して立ち上がることも影響している。例えばみずほ銀行であったり、日本郵政グループのシステム刷新などなど。
どれも数千レベルのSEが必要となる規模というのだから、そりゃーSEが逼迫するのも無理はない話しです。
加えて、マイナンバー制度への対応もある。あらゆる企業が人事や給与システムをマイナンバー対応に更新。こちらの件、ある意味、強制的なものになるので、結果的にSE需要が増すというわけです。
オールドルーキーもありえる話。
IT業界では、35歳が転職限界説と言われているけど、この特需のおかげでアラフォーでも仕事が見つかるほど転職環境は好転。
映画の世界だけど思いきや、リアルな世界でもオールドルーキーが、あちらこちらで誕生することになる。
やっぱり手に職を持つって、いつの時代も強いんですね。うらやましい・・・。