リーマンショックの遠因
全世界を不況のどん底に陥れた2009年のリーマンショック。返済能力のない人達にお金を貸して、焦げ付きを起こし金融機関が大打撃を受けました。
当時は、お家がメインでしたが、日本で言えば収入の安定しないフリーターにもお金を融資しいていたとか。そんなザルなみのゆるーいチェックをしていれば、さもありなんです。
これらのサブプライムローン(低所得者向けローン)と呼びますが自動車ローンの世界でも、この比率が高まっているとか。これが返済不能となれば大打撃を被るでしょう。
貸し倒れが顕在化
自動車ローンにおけるサブプライムローンが日本円にして、110兆円ととんでもない金額に達しています。
で、気になるのが貸し倒れ率の上昇。これがリーマンショック前の水準にまで達しています。
仮にサブプライムローン全てが貸し倒れになってしまったら・・・。アメリカだけでの話ではなく全世界に与えるインパクトも相当なものでしょう。
対策を講じる自動車販売店
貸し倒れ率がここまで上昇したのには自動車販売店の乱売にも少なからず責任があると思います。
潤沢なインセンティブを、値引きの原資にしたり、低金利ローンを組んでみたり。低所得者とわかっていても、むくりくりローンを組んで、クルマを買ってもらっていたのでしょう。
が、ここに来てローン審査を厳しくしたり、値引きをしない販売に力を入れたりと各メーカーとも方針を大きく転換してます。
この絞り込み施策の少なからず影響しているとは思いますが、2017年上期の販売出しううは前年同期比で2.1%減。上期としてはリーマンショックを受けて販売が落ち込んだ09年以来だとか。
が、背に腹は変えられませんからね。
追い打ちをかける利上げ
返済能力のある顧客も、これまで通りクルマが売れるかというのも何とも言えません。
というのも、この先利上げが待っていますからね。自動車ローン利率の上昇も予想され、販売が苦戦することが予想されます。
ソフトランディングして欲しい
アメリカの販売台数が伸びることは日本の自動車メーカーにとっても良いこと。もっと言えば日本経済に与える影響を計り知れません。
この稼ぎ頭の勢いが減退するのは、痛いところではありますが、しばらく我慢の日々が続くでしょう。
てなると、2017年の後半以降は、若干日本経済も後退期に入るかもしれませんね。
時が経てば市場の健全性も回復し、再び自動車市場も正常化していくと思うのですが・・・
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