中国市場でまさかの失速
世界で最もEVが売れている中国市場でまさかの失速。中国自動車工業協会の発表によれば、9月のEVやPHVが属するカテゴリーNEVの販売台数は前年比約34%ダウン。
8月が約15%ダウンということを考えると、悪化の一途を辿っています。
EVの販売台数で先を行く中国がこのような状況を考えると、EV普及に黄色信号が点滅かと思っちゃいます
補助金頼みのビジネスモデルに限界
原因としては、米中摩擦による消費の冷え込みもありますが、一番の原因は補助金。
2019年6月中国政府はこれまでのEVの補助金を減額。例えば航続距離400kmでは約80万円支給していたのに、見直し後は約半額。
これが大きく影響していると言われています。
2020年には補助金制度終了ということもあり、その後のEV販売は大丈夫化と思います。
補助金という名のドーピングで販売台数を稼いでいたというのはちょっと残念な感じがします
ダイソン撤退かよ
中国市場の失速に呼応するかのように悪いニュースもチラホラ。
掃除機で最大手のダイソン。
独自技術によるバッテリーで、EVカー開発に乗り出すと大きく報道されていましたが、開発費がとんでもく高くつくことと需要がそこまであるのかという疑問にいたり、EV開発撤退というスピード決断を行われました。
その見切りの早さは称賛に値しますが、EV市場の普及という点では痛い限りです。
日本勢も赤字覚悟の悲哀
他にもテスラーの対抗馬として期待されていたファラデー・フューチャーが、破産申請するなど悪いニュースが続いています。
こんな状況で、先だってEV本格開発を発表したトヨタですが、関係者によればほぼ赤字覚悟のビジネスとも言われています。
とは言え、世界の自動車産業の盟主ともなれば、環境社会の実現という時代の要請に応えていかなければならいのでしょう。
とは言え、持ち直すことを期待
といった具合に、イケイケドンドンのEV市場ですが、ここに来て悪いニュースが続いています。
とは言え、個人的にはこれは成長する中での小休止と捉え、この先さらにアクセルが踏まれるのではないかと期待しています。
そのためにもさらなる技術革新が必要になってくるのは間違いなし。
特にバッテリーの開発費はとんでもなく費用がかかるもので、各社いかに性能を維持しつつ、コストを下げることに腐心しています。
全固体電池が実用化されれば、状況はガラッと変わるとは思うんですが、個人的には
この予想通りに事が進めば、EVの世界でもトヨタが覇権を握ることは間違いないでしょう。