衝撃的なトヨタ会長の発言
世がEV化に驀進する中、ちょっと待ったを投じたトヨタ会長。
脱炭素に向けた取り組みは評価するけれど、石炭火力にエネルギー環境の中、本当に大丈夫かと。自然エネルギーとは言ってもあまりにもまだまだ脆弱すぎますよと。
クルマだけ脱炭素の矛先を向けられても、国として取り組む施策はたくさんあるだろうし、その辺を真剣に考えてもらわないと生産の拠点を海外に移しますよと。
と、僕にはこのように受け取れました。
とは言え、全く協力しないよというスタンスではなく、EVはもちろん、PHV、FCV、水素エンジン車など選択肢を増やして脱炭素化に取り組みますと。
理にかなった内容に、確かに現実を直視すると、この方向が正しいと思います。
国内の自動車各社もある意味、この発言に賛同しているようにも見えますが、ホンダだけはちょいと他社とはスタンスが違うようにも見えます。
2030年以降に、内燃機関車を50%に。
ホンダは2030年までに内燃機関車を50%にする目標を掲げました。残りの50%は恐らくEVでしょう。
この目標、お隣の中国では2035年としていますが、それよりも5年前倒し。野心的な数字も見えます。本当に実現できるのかという懐疑的になってしまいます。
これまでの伸び率でEV化驀進を確信?
そもそもこの方針に至った経緯としては中国におけるEVの販売台数の伸び率が激しいことが挙げられます。
2012年は約1万台だったのが、2020年には100倍の約100万台。国による支援もありますが、たったの8年で100倍というのは見逃せない数字にも映ります。
この先も100倍までとは行かないまでも、伸びていく市場であることは確か。
これがホンダのEV化の決め手になったと言ってもいいでしょう。
カテゴライズされるEV市場
EV車が増えたことで、EV内におけるカテゴライズも進んでいるようで、大きく分けると高級、標準、小型の3つに分類されます。
高級EVのカテゴリーではテスラ。上海に専用工場を持ち中国市場を重要マーケットとして取り組んでいる姿勢が伺えます。
続いて標準カテゴリーではVWなどが存在感を示しています。この市場にはトヨタをはじめ、ホンダも力を入れています。
2022年にはEVの新ブランド、e:Nを立ち上げ2車種を発売予定だとか。ここから約8年かけて10車種を発売するとのこと。
最後に小型EVカテゴリー。こちら中国メーカーが強く、航続距離は短いものの農村部や女性を中心に売れています。
国が変われば施策も変わる
EV化が進む中国市場ということもあってか、日本車メーカーもかなり力を入れているように感じました。
日本では存在感の薄いトヨタのEVが中国では2025年までに7車種も発売するのですから。
となると、中国はエネルギー問題はもちろん、インフラ面でも既に日本以上に充実しているのか?と感じてしまいます。
海外の成功事例を日本に逆輸入という流れがこの先起きるかもしれませんね。