部品がないので断念
初代ロードスターをこよなく愛し、発売後20年以上経っているのに愛情が全く目減りしない。
つきあいが長いと情が湧いてくるとはまさにこのこと
少しでも長く乗り続けようと部品を細々と交換していました。が、そんな彼に悲劇が・・・
生産終了してからかなりの年月が経っていることもありお目当ての部品が手に入らず残念ながら愛車ロードスターを手放すことに。
そんな悲しい思いしたクルマ好きの人は多いはず。
そんな人達に一縷の望みを叶えてくれるのが今回のお話です。
金型抜きで部品を加工
部品の製造にはそもそも金型というものがあり、これがないとこれまで部品が製造できませんでした。
たこ焼きのあのきれいな丸型も金型あってこそ
が、この度、日産で、金型なしで部品が製造できちゃう製法を編み出しました。
まだ実験段階ですが、これが実用化されれば、少量ロットでも部品製造が可能となります。
これで少しは負担軽減
日産では、これまで生産終了になったクルマの部品が欲しいという声が多く、それに応えるような格好で、この製法の開発が始まったようです。
これまでは金型を作って、ユーザーの声に答えていましたが、これが結構な負担。
一次、二次、三次サプライヤーとピラミッド型のサプライチェーンで、この金型製造は三次などの末端。
生産コストも高くつき、断れることも多く、車両メーカー、一次部品メーカーが代わりに金型を作っていました。
が、この金型なし製法のおかげで負担もグンと減ることが予想されます。
3Dプリンターという手も
生産終了車種に対する需要は、日産に限った話ではなく各メーカーにも共通した話。
ポルシェも、この手の需要が旺盛で対策として3Dプリンターを使った製法を採用。
ポルシェ959など限定生産車両の部品開発を始めています。
新車時の走りが復活?
こうして愛車を少しでも延命させることができるようになったわけですが、外板が新車時のような輝きを取り戻したり、メリハリの効いた加減速が復活となれば、クルマ好きの人達にとってはたまらないことでしょう。
車両メーカーとしては新車を売ってなんぼという所もありますが、既存車もしっかりケアしているのはさすが。
場合によっては、新車よりも利益を稼ぐことだってあるかもしれません。
電動化、自動化とクルマが進化していく中で、旧車に対する愛情もさらに深まっていくんでしょうね。
初めて買ったカローラⅡが、蘇るようなことがあれば是非とも乗ってみたいと思わせる話でした。