コロナ禍で利用激減
コロナで大打撃を受ける飲食業界。在宅が広まったことでランチ需要は縮小し、夜の部と言えば時短営業やら臨時休業とお店を閉めてしまうほど。
情報操作って怖っ。「タクシー運転手」と、このように飲食業界だけに目が行きがちですが、一方でタクシー業界もこれまたコロナの影響をモロに被っている業界のひとつです。
昼間は主にビジネス需要が多かったですが、これが在宅勤務が増えたことで激減。夜の飲みで終電を逃してしまった上客もほぼ皆無といった状況です。
国土交通省によると18年度の全国の輸送した人数は13億人。とは言ってもこの数字、25年前に比べると半減とのこと。コロナ禍でさらに減っていることを考えると、かなり厳しさを増しているとも言えます。
特例発動。飲食料品の宅配OK
ニュースなどでも報道されましたが、この惨状を受けて国も特例として飲食料品の宅配をOKとしました。
ウーバーイーツや出前館などのデリバリー需要の急増を受けて、そこに需要ありということでの対応かと思いますが、先行者に対する優位性をいかに見出していくかが肝になってくるかと思います。
ちなみに、この許可が降りたタクシーは都内で1万台。全国規模では数万台。秋から恒久化したとのことですが、まだまだ少ないといった印象が拭えません。
高級店舗専門デリバリー
配車アプリも提供するタクシー会社MoTでは、他のデリバリーとの差別化を図るべく高級店舗に絞ってサービスを展開しています。
例えばウーバーの場合は、お店とデリバリーの間に立つ仲介業者という立ち位置で注文金額の30-40%を手数料としていただく仕組み。
一方、MoTの場合は直でお店と契約するため手数料はいただくものの、他社に比べるとかなりお安い設定にしているとか。
これであれば店側としても、利用したくなるでしょう。しかもタクシーで配送ですから、自転車やバイクに比べると荷崩れの失敗は軽減されますし、見栄えにもこだわる高級店としてはありがたい話です。
ちなみにお店を起点として客先までの距離は、タクシーとなると従来のデリバリーサービスよりも商圏はかなり広がり店側としてもメリットあり。
あとは客が、その配送料を高いと見るかですね。まぁ、実際にタクシーを使ってお店に行くよりも安ければ、利用する価値は十分ありかと思います。
動く広告媒体として深化
コロナ禍前からも、動く媒体として注目されていたタクシー。ボディ周りに、室内にはテレビ上映されるなど広告媒体として機能していました。
これをさらに深化させたのがエスライド。プロジェクターを使ってリヤウィンドウに広告を表示させるという思い切った広告メニューを展開しています。
お値段は車両100台使い1週間で500万円とか。従来のステッカーと異なり様々な広告を流すことができ広告スペースをより効率よく使えるのは画期的でしょう。
どうなるタクシー業界
コロナが収束したとて、過去に戻るということはなく、新たな飯を食うネタ探しが急務となっているタクシー業界。
とは言え、なくてはならない存在だけに生き残りにかけて頑張って欲しいと思った次第です。