思えば他社はずっと昔から
そもそも不思議だったのは、同じメーカーの看板を掲げているのに売っているものが異なると言うこと。
例えばベンツにしろ、BMW、アウディにしろ売っている車種はどこも一緒。アウディA1からA8まで全て揃っています。
ある意味、ユーザーにとってはあまりにも不親切。それがいやっと改善されるという話。
振り返ればマツダにはじまり、日産、ホンダと細分化されていた販売チャネルを統合してきました。統合理由は客目線ではなく、あくまでも経営問題ではありますが。
少子高齢化の今の日本にあって、店舗数が多すぎる。適正サイズにあらためるのは自然の成り行きとも言えます。
王者、トヨタも一緒。それまで4チャネルを維持してきましたが、2025年をめどに全チャネルで全車種販売にシフト。将来的には店舗の統廃合が進むのではないかと思います。
素直に受け入れる販売店
当事者としては競争がさらに厳しくなることは必至。店舗同士で客を食い合うわけですから、一時的な混乱はあるでしょう。
高級車しか売ってこなかったセールスが、コンパクトカーも取り扱うことになる訳で、逆もしかり。現場のスタッフ相当混乱するでしょう。
トヨタにとって販売店からの反発は織り込み済みですが、どちらかと言うと販売店もこの「全車種取扱」は素直に受け入れている様子。
というのも、少子高齢化に加え、シェアカーなどもあり、それまでの新車販売という商売から大きな転換を迫られているから。
新たな飯の種を考えないと経営が立ち行かないという危機感の現れとも見て取れます。
一致団結でGoogleを負かす
トヨタがソフトバンクと提携し、配車サービス事業を展開していくのも将来を見据えた動きであり、販売店にとっても無関係ではないでしょう。
トヨタ販売店は全国何と5000店。従来試乗車で使っていた車両をシェアカーとして使うことだって考えられます。
他にもGoogleが喉から手が出るくらい欲しい、ユーザーの車両情報の蓄積があります。
地図情報はもちろんですが、クルマ情報も自動運転カーやコネクテッドカー向けサービス展開には有用です。
トヨタともなればそれまで販売してきた膨大な情報と現在稼働しているクルマを合わせれば相当なデータ量となるはず。
Googleがどんだけ頑張っても、追いつくには相当時間がかかるでしょ。
未来サービスの輸出
日本車が世間で高い評価を得てきたように、クルマを使ったサービスにおいても世界の先を行く、そんな未来を思い描いているのでしょう。
孫さんという新たなパートナーを得て、益々面白さを増す自動車業界と僕には移ります。