楽器とバイクしか知りません。
ヤマハと聞くと、ピアノなどに代表される楽器類と仮面ライダーでおなじみのバイクしか思い浮かびませんが、他にも家具やらルーターやら、防音システムなど幅広く事業を展開。
そのほとんどが基幹技術の横展開です。
歴史を振り返れば
戦時中、ヤマハは、戦闘機のプロペラを作っていました。
この技術が後にバイク製造を活かさ、ヤマハ発動機が誕生します。
他にもピアノなどの木工技術を転用し、家具製造にも手を伸ばします。
このように技術を、横展開して事業の領域を拡大していきました。
やみくもに、未開の領域に踏み込まない所が手堅い商売人という感じがします。
横展開にニーズを加える
近年では、お家芸の横展開にニーズという視点も加えた賞品開発を進めています。
例えば電話会議システムがそれ。
ヤマハは元々、ルーターを製造し、そのシェアは業界トップを誇ります。
ヤマハ製ルーターを使用している会社では、電話会議システムを導入している企業が多いことから、米ロレボラブスを買収。
本格的に電話会議システムの販売に乗り出しました。
防音システムを家庭に
楽器つながりでは、防音システムの販売が挙げられます。
自宅でピアノを練習したいけど、近隣に迷惑かけられないというニーズを汲んだのでしょう、その導入先はスタジオやライブハウスに留まらず、一般家庭にも導入が進んでいます。
防音設備と楽器を設置した神戸市のマンションでは、オープン以来満室と好評を博しています。
ブランド毀損も何のその
ニーズのくみ取りで大成功を収めたのが電子ピアノ「P-45」
木製の音では練習時間が限られる、他の人に聞かれたくないというニーズに応える形で開発されました。
社内ででは、ブランド毀損するという反対の声もありましたが、結果は100万台を超える大ヒット商品となりました。
次なるターゲットは音楽教室
このように潜在需要の声に応えて事業拡大を進めるヤマハですが、次なる需要の掘り起こし先はヤマハ音楽教室かなと。
卒業生は500万人を超え、音楽を学ぶインフラとして定着している感じさえします。
しかも、この音楽教室では、「楽器は売り込まない、という全くの商売っけのなさ。
まぁ、それが60年以上続く秘訣かと思います。
では、この音楽教室の横展開として考えるに何がよいか?
僕的には介護ビジネスに楽器を楽しむ場を提供できたらなと思います。
ボケ防止にもなりますし、若かりし頃の熱い思いが甦る。シニア向けのバンド大会なぞやれば、老後もはりのあるものに変わるかと思うのですが・・・