第三のビールの勢いも今は昔
昔はビール類の中で希望の星だった第三のビールも減少傾向にあるとのこと。
この状況はビールメーカーとしてはかなり深刻な状況です。
というのも、ビール、発泡酒、第三のビールを全てひっくるめたビール類、その半数近くが第三のビールだからです。
主力選手の弱体は、そのままビールメーカーの覇権争いに大きく影響してきます。
ダメージの大きい改正酒税法
潮目が変わったのが2017年の施工された改正酒税法であることは確か。
安売りを規制を強化したこの法律のおかがで売価は5~8%上昇。消費者の買い控えが起きています。
各ビールメーカーの戦略に変化
2026年に、ビール類の酒税が一本化される見通しで、その時にビールは減税されるということで、今からその準備を進めるべく、各社ビールブランドに力を入れてきました。
ところがここ最近の第三のビールの新商品乱発を見るに戦略の変化が起きている感じさえします。
矢継ぎ早に発売される新商品
日経ビジネスの調査によると2018年の第三のビールの新商品数は過去に比べて非常に多いとのこと。
中でも、最近トレンドのアルコール度数高めの商品が中心で、アサヒビールもこの市場に参入し、ビールメーカー全てが出揃った感じ
年代 | 新商品数 | 主な商品 |
---|---|---|
2013 | 6 | クリアアサヒプライムリッチ |
2014 | 3 | 金麦クリアラベル |
2015 | 3 | グリーンアロマ |
2016 | 1 | 麦とホッププラチナクリア |
2017 | 3 | のどこしスペシャルタイム |
2018 | 5 | 本麒麟 |
出荷量減っているのに・・・
アルコール度数の高いビールが受けているのは、安く酔えるという点が受けているから。
それまでは酔うのにビールを2本飲んでいたのが1本で済む。お小遣いの少ないサラリーマンにとっては大変ありがたい商品です。
けど、これって出荷量減少にさらに拍車をかけるのでは?と疑問に感じてます。
コンビニで売れるがステータス
各ビールメーカーもそんなことは織り込み済み。とにかくコンビニで売れているという実績をつくらないと、スーパーなどでも取り扱ってくれないんですね。
となってくると、今トレンドの商品をジャンジャン作ってヒット商品を出すことが先決なのです。
投入量が少なければヒットする確率も狭まってしまう。なので、数撃ちゃ当たるという方向を取らざるを得ないのでしょう。
将来の見込み客確保のため?
2026年のビール減税に向けて、今は第三のビールでファンづくりが先決なのでしょう。それを育成していって、ビールにグレードアップしてもらう。
第三のビールのリッチ版としてビールが存在する、そんな日が来るかもしれませんね。
金麦のビールをぜひ飲んでみたい。