チェーン店も必至だよ
大手外食チェーン店は客離れが進み、個店が幅を効かせつつある現在。
結局の所、大手外食チェーンに望むのは価格の安さなんです。
なので、多少なりとも値上げをすると消費者も敏感に反応し、外れようものなら業績にも大きく響く大ダメージを被るわけです。
なので、大手外食チェーンもコスト削減に努力を惜しみません。
ミラノ風ドリアが299円、鳥貴族の全品288円も絶え間ないコストダウンの努力の結晶というのを知り、「ごめんよ、何も知らないで不満ばかり口にして・・・」という気持ちになりました。
食材の栽培までにも手を出すサイゼリア
イタ飯なのに、この安さかよと驚いたのが数十年前の話。以来、今もなお業績を伸ばし続けているサイゼリア。最前線をキープする理由はと言えば、外食産業にありながら、食材の栽培にまで手を伸ばしてること。
多くのメニューに使われるトマト。これを品種改良を加えて、収穫量を増やして、コストを半分にしちゃうという研究を進めているとか。
実用化のめどが立てば契約農家のその技術を供与して生産に入るとか。
仕入先の選定をシビアに検討するというのはよく聞く話ですが、生産までも手がけてしまうというのはコストダウンに対する執念さえ感じてしまいます。
余すことなく使い切る、ガスト
こちらも安さ爆発で長い間、消費者に親しまれているガスト。
例えば鶏肉を例にとれば、唐揚げ用、竜田揚げ用、サラダ用と使用メニューに合わせて仕入れていたものを一本化して調達。
仕入れた鶏肉を自社工場で用途別に加工して、鶏肉一本を余りをなくして使い切るというもの。
今まで廃棄していたものが、メニューとして使えるものに変身するわけですから、自ずと仕入れコスト削減にも繋がるでしょう
運営オペもコストダウンに効果的
何気にコストダウンにきいているのが運営コストです。
効率が高まれば、今まで3人で回していた所を2人で回すことで、人件費削減に繋がります。
サイゼリアでは動線ロスをなくして、一筆書きルートを推奨していたり、フロアと厨房を行き来しやすくするため段差を排除したりと見えない工夫をしています。
ガストでは核家族化が高まる中で、4人席から2人席を多く用意し、順番待ちの少しでも解消しようと改善を行っています。
順番待ちの一覧表の名前を書くのは、確かに店を後にする確率は高まりますからね、来店した客をいかに引き止めるかも重要。
バイアスかかっても真っ向勝負
チェーン店は安いという世の中のイメージに真っ向勝負している感じがして好感が持てます。
そこで勝負していくにあたって、サイゼリアやガストの取り組みは徹底ぶりを知り、そこまでしないと生き残れないんだと、外食チェーン店の厳しさを感じた次第です。