不正会計でボロボロでしたけど・・・
世間から厳しい目に晒され、事業整理やら人員削減の東芝。復活するには相当時間がかかるかと思いましたが、2016年度は早々に黒字化の目処がつきそう。
というのも、思いの外、中国スマホが絶好調だとか。
サムスン失速でフラッシュメモリー需要増
中国を代表するスマホメーカーオッポ、ファーフェイがスマホの容量を増やしたことで、フラシュメモリーの需要が増大。
サムスンが発火事件で失速している中、今がチャンスとばかりに攻勢をかけています。
フラシュメモリーの需要増で価格もうなぎ登り。
64ギガビット品の価格が1個3ドル超とかなりの高値で取引されているようです。
データセンターの世代交代も寄与
フラッシュメモリーの需要増はスマホだけに留まりません。
従来、HDDに運用してていたデータセンターがフラッシュメモリーへの移行に差し掛かっているのも挙げられます。
フラッシュメモリーの世代交代で価格高騰
しかもフラッシュメモリーの中でも、技術革新が進み新世代フラシュメモリーの市場導入も2018年頃と見込まれています。
従来方式に比べ容量を大幅に増やせる3次元メモリー。東芝もこの開発に注力することで、従来の2次元メモリーに工数を削減。結果、2次元メモリーの生産数の逼迫を引き起こし、価格高騰に拍車をかけています。
全てはサムスン次第
スマホ発火事件で大打撃を受けたサムスンの失速が、東芝に復調をもたらしたとも言えます。
王者サムスンが復活すれば、中国スマホメーカーも需要は喰われるでしょう。
フラッシュメモリーについては3次元メモリーの世界ではサムスンが一歩先を行っています。
眠れる獅子が目覚める前に、東芝としては早期に3次元メモリーのシェアを挙げたいところでしょう。
苦しい台所事情
規模にモノ言わせるサムスンに比べると圧倒的に資金力で劣る東芝。フラッシュメモリーの開発に資金を投下したくても無い袖は触れないと苦しい状況は変わらず。不正決算のあおりで、外部からの資金調達も厳しいですし・・・
東芝の他事業はと言えば・・・
今回のフラッシュメモリーの需要増で、前年同期の891億円の赤字から967円の黒字に。内フラッシュメモリーが501億円と約半分を締めています。
他の事業の業績はと言えば、原子力、テレビもまだまだ苦しい状況。天然ガスにいたっては1兆円の損失リスクを抱えているとか。
他事業も一緒に復活するとなると、真の東芝復活が達成できるんでしょうね。