リーマンショックの原因
今から10年前に起きたリーマンショックをおさらい
世界的不景気をもたらしたこの事件のそもそものきっかけはサブプライムローンの破綻が原因と言われていますね。
返済能力が厳しい方々にお金を貸し付けて、それを細かく刻んで様々な投資案件に含めて売っていました。
貸し倒れのリスクは承知の上だけど、細かく分散すればリスクも軽減されるとでも思ったのでしょう。
ところが、FRBの経済政策で金利を上げたもんだからさぁ大変。それまで何とか返済できていたのに、これがままならなくなりそれが同時多発的に起き、これはまずいと思い、投資家が一斉に売りに出したものだから、銀行側では支払うことができず急激に業績が悪化。
メリルリンチとベアー・スターンズは商業銀行による救済にありつけたものの、リーマン・ブラザーズだけにはどこも救済の手を差し伸べてくれず、結果的に倒産に追い込まれてしまいました。
リーマンショック後の金融業界
それまでの行き過ぎた金融商売を是正し、国の管理が一層強まりました。
金融機関に対する様々な規制はその一つと言ってもいいでしょう。
秩序を整理して、二度とこのような悲劇は起こさないと再発防止策はサクッと決まったものの、実体経済の冷え込みは予想遥かに超えるほどひどく、これに対し各国の中央銀行は金融緩和に動き、今なお続く低金利時代となったのです。
新たな芽があちらこちらで
当然、貸付に対する審査も厳しくなり、リーマンショック前のようにバイト君が住宅ローンを組むことすら難しくなりました。
当然、起業家としても銀行からの融資ハードルは上がり、思い描いたビジネスを実行に移したいのにお金がないという状態が続きました。
そこで台頭したのが、ある専門領域に特化した小規模な投資ファンド、オルタナティブ投資やプライベート・エクイティファンドが目立ってきました。
リーマンの被害者を救済。フィンテック
最も被害を被ったのは、低所得な方々。そんな彼らを救済する形で、フィンテックが産声を上げたのです。
ネットを介して貸し手と借り手をつなぐソーシャルレンディングやAIを活用した融資、手数料を抑えた決済プラットフォームなどなど。
これらのフィンテックにマネーが流れこんでいるという皮肉状況が起きているのです。
手のひらを返したかのように
フィンテックに客を奪われた銀行も、それまでは貸出条件などを厳しくしていたのに、金になるとばかりに次々とフィンテック事業に参入。
世界的大不況をもたらしたリーマンショックでしたが、未来につながる新しい金融サービスを誕生させたという点では意味はあったのかと。とは言ってもかなりきっつい代償でしたけど・・・