首位陥落、日本生命
生保の世界で長らく首位を走り続けていた日本生命が、2015年に第一生命にその座を奪われました。その首位の期間が戦後から現在というのだから、生保業界では大きなニュースだったのではないでしょうか。
これって飲料業界で言えば、絶対王者のコカコーラーがサントリーにその座を奪われるほどのインパクトがあると思います。この件を見るに、世の中、絶対はないんだなと思いました。
巻き返しを図る日本生命
長らく首位の座にいた日本生命ですから、社内は相当のっぴきならない状況になっているのでは?営業に葉っぱをかけて契約とってこいと鬼の形相の課長が喚きちらすとか・・・
が、そんなことよりも手っ取り早く首位の座を奪い返す方法があります。買収です。相手は三井生命保険。ほぼ買収合意で話がまとまっているようで、その電撃っぷりの行動力に驚くばかり
これで、2016年3月期にはめでたく首位奪還の目処が立ったのではないでしょうか。が、合併は色々と問題がつきまとうのは事実。生命保険の場合は他業界に比べ、その厄介の度合いが高いようです。
システム統合が厳しい
生保の場合、保険契約が数十年以上にも及びます。なので両者のシステムを統合するのが難しい。いっそうのこと新システムを立ち上げて、そこに双方のデータを移行せざるをえない
が、システムトラブルも不安もあり、なかなか踏み切れない。ということで、同じ会社なのにシステムが二重に稼動する状況に。てなわけで、真のシナジー効果が見込めないとも言われています。
まだまだ続くよ首位奪還のシナリオ
さらに日本生命は同業他社の買収に留まらず、さらには海外の保険事業の買収やら資産運用会社の買収も検討しているようです。
な訳で、ぶっちぎりの首位を目指し、第一生命との差をさらに広げようとしています。虎の尻尾を踏んでしまったようで、本気にさせちゃったみたいです。
気になる第一生命の動き
で、気になるのが第一生命の動き。日本生命の派手な首位奪還作戦に対し、傍観している感じにも映ります。
が、もしかしたら、保険料収入首位にはあまりこだわりは持っていないのかも。それよりも強固な収益基盤を確立していくことに重きを置いているかもしれません。
日本生命の買収が成功に終わるか否か見守りたいと思います。