中央集権的なWeb2.0
検索がメインのネット利用から、2000年代後半頃から現在に至るまで個人が自由に発言できるような利用に移行しました。
これを支えたのがSNS。FB、インスタ、Twitterなどで個人が自由に発言し、時には国をも動かしてしまう。ネットってなんて素晴らしい道具なんだと思った人も多いことでしょう。
が、一方でGAFAと呼ばれるプラットフォーマーの影響力が強まったのも事実であり、この支配体制を嫌う人もいます。
スノーデンの勝利で変わる風向き
国家機密を暴露してしまったことで世界的に有名になったスノーデン氏と告発によれば、米国安全保障局(NSA)が米IT大手各社と結託して世界規模で人々を監視しているとのこと。
この衝撃的な事実が露見したことで、国家監視から個人情報を守るという機運が高まり、ウィキリークスの創始者ジュリアン・アサンジなど影響力のある人も賛同。
Web3を「スノーデン後のWeb」と呼び、分散型ネット環境の普及を目指すことに。この支配からの卒業を高らかに宣言したと言ってもいいでしょう。
新種。分散型管理のWebストレージ
Dropbox、BOXなど数多あるネットストレージはサービス運営者がストレージを用意する中央集権型が一般的ですが、これを分散型にしてサービスを提供するスタットアップ企業が現れました。
カナダのファンクションライドはデータの保存先を個人が自宅で運用する専用のストレージサーバーにするというもの。
サーバーを提供する代わりにトークンを得られるというもの。これまでのネットストレージは有料もしくは広告などで運用資金を得ていたのと大きく様変わりしました。
まとめ。プラットフォーマーも世代交代か
Web3が分散型と言われますが、プラットフォームを提供する元締めは存在するようで、管理体制がこれまでに比べると緩くなったという味方が妥当かと思います。
先に挙げたネットストレージも、ファンクションライドという元締めがいることで初めて成立するサービスですとも言えます。
他にも暗号資産の交換業では米バイナンス、NFT取引市場では米オープンシー、電子財布では米メタマスクと各分野で、プラットフォーマーばりの存在感を放つ企業が勢いを増しつつあります。
Web3がさらに普及するようになれば、これらの企業が新プラットフォーマーとして君臨するのでしょう。
支配から卒業した先に、今度は自分が支配者となり、矢面に立たされることになるとは、何とも皮肉なことかと思いました。