もはやコンビニ
日本全国津々浦々までに張り巡らさえれたコンビニ。災害時はその存在価値を改めて見直され、生活には欠くことのできないインフラに成長しました。
お買い物をしたければ遠くのスーパーよりも近くのコンビニへというのがかなり浸透してきました。
で、お隣の中国はと言えば、お買い物は近くの農村支店へというのがここ最近のトレンド。
遠い将来、この生活習慣が当たり前になるのでは?と予感しました。
農村部こそ将来のフロンティア
中国ではもはや知らないとはいないであろう巨人、アリババ。ECの雄として市場シェアは60%。あのアマゾンが数%のシェアに留まるというのですから、その強さたるや他を寄せ付けないといったところでしょう。
なのにアリババは貪欲です。まだまだ成長の余地はあるんじゃないかと。さらにシェアを伸ばして2位以下をさらに引き離してやるそんな気概さえ感じます。
で、目をつけたのが農村部。都心に比べるとECの利用率が低い。ここを攻略することで、将来大きな利益が期待できると踏んだわけです。
アリババの中の人いわく「5年間は利益を考慮しない」という言う位、その人口の数6億人に巨大ビジネスを感じたのでしょう。
ECのくせに逆境戦術
では、どのように農村の人たちにECを使ってもらうのか。パソコン、スマホを安く提供する、あるいは物流網を充実させると素人の僕なら、そう考えますが、彼らの取った戦術はリアルな店舗を出店しちゃうというもの。
農村タオバオの誕生
それが農村タオバオというこんじまりとした店舗網。店内にはスタッフとパソコン。店舗スペースもさほど大きくなく、これが2014年末で1万4000。日本のセブン-イレブンが18,000弱を考えれば、すんごい店舗数ですね。
将来的には10万店に増やすというのがですから、アリババの本気度が伺えます。
運営側も利用側もあると助かるよ
利用者は、農村タオバオに欲しいものを伝える。すると店舗スタッフがタオバオのサイトから欲しい商品を見つけ出し、こちらでどうとオススメするといった具合。
しかもこのスタッフがかしこい。お客の要望プラスαのことをも提案してくれるのだから、素晴らしい。
運営側にとっても農村タオバオが荷物の引き渡し場所となるので、客先まで運ぶ必要もなし。再配達をすることもない。つまりラスト1マイルがないので、効率よく荷物が捌けるんです。
将来的には農村の生活インフラ
農村タオバオを見た時に、インドネシアのワルンをイメージしましたね。地域に根ざして、利用者の欲しいものを調達して、まさらに暮らしには欠かせない存在。
農村タオバオも、今、ECの取次に留まるものの、その場で物販したり、保険やローン、医療なども扱う構想があるとか。
となると本当の意味での生活インフラともなり、ECに留まらずリアルな世界でも、アリババがシェアを拡大するのでは?と感じた次第です。