介護業界に広がるDXの波。これ他でも使えるかも

シニアIT業界

DXにより高い離職率を抑制?

深刻な人手不足の介護業界。しんどいお仕事の割にはお給料が安いなんて話をよく聞きます。

例えば介護施設で働くスタッフさん達は、毎日入居者と向き合い、日々、突発的なのっぴきならない事態に備えているようで、心休まることもない状態。

お給料だけではなく、このような緊張感の続く職場環境も離職率が高い原因だと思います。

ベットで入居者をモニタリング

介護業界最大手のSOMPOでは、2021年度に入居者の様子をモニタリングできパラマウント製のベット、ベッドスキャンを導入。

このベットがかなりの優れもので、心拍数や呼吸数、睡眠時間、ベットから起き上がった回数を計測できるというもの。

これらのデータから入居者の体調変化、突発的なのっぴきならない事態に備えることができるとか。

収集したデータで、危険の予兆があれば事前の対応もできますし、スタッフも慌てることなく対処できますし、メンタル的な負担も軽減されます。

臭いで入居者をモニタリング

この優れものベットの派生商品、Helppadがこれまた凄い。センサーで臭いを検知することができ、おしっこか排便かを検出できるというもの。

これによりおむつを変えるタイミングが見える化し、スタッフの負担も軽減されたようです。

入居者の様子から、おむつ替えかなと思ったら、ではなかった事がかなりあるとのこと。服を脱がせておむつを外してとかなりの重労働が予想され、そんな苦労も無駄に終わるという事を考えると、この商品はさぞ喜ばれていることでしょう。

情報の共有化で引き継ぎもスムーズ

このようなモニタリングシステムで収集されたデータはスタッフ間でも共有されるため、引き継ぎもスムーズに行くとか。

介護の現場は24時間稼働で、スタッフはローテーションを組んで介助しているようで、全てが介助計画に沿ったもの。これらの業務フローを実施済み、未実施と見える化することで、スムーズに事が運ぶとか。

時には突発的な対応も発生するようですが、その情報もシステムに反映できるという柔軟性。

DXで、今後の見通しを予測

他にも収集したデータを元に、入居者の今後の体調変化を予測したりすることもできるとか。

複数のデータを分析し、そこから相関関係を抽出。例えば呼吸の乱れから肺炎を発症したり、食事の摂取量や体温の変化から、体調を崩す予兆を発見したりとか。

これらの予測データが蓄積されていけば、介護業界で働く方々の負担もかなり軽減されていくことでしょう。

従業員管理というDX

昨今では、企業側が社員の健康増進に積極的に取り組む事例が増えています。

ならば、この介護業界で使用されているセンサー付デバイスを企業用に転用できないかと。

椅子の座面と背もたれにセンサーを仕込んで体温や姿勢変化、呼吸などの情報を収集し、体調変化を読み取るというもの。

意識高い系に見られる数値、ちょっとモチベーションが落ち込み気味の数値とデータが集まれば、傾向が見えてくるのではと思った次第です。

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