フェイスブックあらためメタバース
あのフェイスブックが社名をメタバースという名に変え、これからは仮想空間ビジネスに力を入れいくとのこと。
とは言え、社会的使命はフェイスブックと変わらず、マーク・ザッカーバーグのコメントから推察するに「人々をつなぐ」という使命を仮想空間で実現させていくようです。
オキュラス買収が始まり
この社名変更に至るまでには、これまで周到な準備がされてきており、その始まりは2014年のオキュラスVRの買収です。
初めてVRを見た時に、とてつもなく未来を感じましたが、悲しいかなその盛り上がりも一過性のものに終わり、期待したいほど市場は成長しませんでした。
ところが、コロナ禍により再びVRが注目されはじめます。巣ごもり、リモートワークという新しい生活様式とVRの相性が抜群だったこともあり、2020年10月に発売したVRゴーグル「クエスト2」は、半年で500万台を達成。ヒット商品となりました。
2014年からVR事業をはじめてから6年。芽が出るまでにはちょいと時間がかかりましたが、コロナ禍で始まった新しい生活様式は今後数年は続くと見られ、仮想空間ビジネスの需要も落ち込むことはない。むしろさらに成長するという確信を得たことで、社名変更に踏み切ったと思います。
ハードとソフトの両面で仮想空間ビジネスを展開
VRゴーグルという強力なハードを持つメタバースですが、併せてソフト開発にも力を入れており、VR用ゲーム会社の買収を数多く進めています。
さらに娯楽だけではなく、ビジネス領域でも2021年8月に仮想空間で会議が行えるホライゾン・ワークルームを発表しました。
アバター同士が会議をするという、これまでのオンラインMTGとはちょいと趣の異なる体験ができます。しかもその仮想空間内で別のユーザーとコミュニケーションができるとのこと。
まるで仮想空間内で別ネットワークを構築することも可能となり、生活の主体が現実から仮想中心になる人も出てくるかもしれませんね。
ライバルが多いんですよ。仮想空間ビジネス
このようにメタバースは仮想空間ビジネスに力を入れているわけですが、競合他社もまた、これまたかなり力を入れているようで、どれも興味津々のものばかり。
例えばエヌディビアは、ビジネス向けにオムニバースという仮想空間プラットフォームを発表。こちらでは住宅や家具、自動車の所有やは販売もできるというもの。
マイクロソフトは、オンラインMTG「Teams」を軸に、仮想空間を組み合わせたサービスを発表。
SONYはプレイステーションVRの新型機を導入予定。
といった具合に、どこも仮想空間ビジネスが力を入れており、しばらくは群雄割拠の時代が続くと見られます。
とにもかくにも、仮想空間が今よりも身近なものになってくれることを切に願うばかりです。