オワコンと揶揄されたmixi
今から15年以上前位に大流行したmixi。招待制という餓鬼感からなのか、自分の回りでも会員登録した人がかなりいました。その後、招待制を撤廃したり、足あと機能がなくなったりと迷走を続け、黒船ことFacebookの上陸でオワコンなんて揶揄されることもありました。
一時は経営危機なんて噂されるほど深刻な業績不振に陥りましたが、この状況を救ってくれたのがモンストでした。
モンストからの学びを次のビジネスへ
パズドラを双璧をなすとも言えるスマホゲームの大人気作品、モンスト。ソロというよりもお友達と一緒になって遊ぶことで楽しさが倍増するという点が受けて、発表から数年経った今でも、人気が衰えるということはなく、2021年4月時点で、世界の累計利用者数は約5500万人。
このヒットを受け、ミクシィの経営環境も好転したとさえ言われています。
このモンストから見えたことは、喜びを共有することがいかに楽しい経験であるかということ。モンハンがあそこまでヒットしたのも仲間と協力試合、モンスターを倒すという喜びを共有しあえるからでしょう。
こうして、次なるビジネスも、この楽しさの共有という点にこだわり、たどり着いたのが、全くの畑違いとも言える競輪事業でした。
既に他社も参入しているレッドオーシャンですが・・・
競輪事業には既に、楽天やサイバーエージェントも参入しており、競争が激しい。後発のミクシィにとってはどう見ても不利。
が、そこに楽しさの共有という要素を付け加えることで、競合他社にはない楽しさを付け加えることができたのです。
ミクシィの運営する競輪事業は、アイドルや芸人が実際に車券を買ってレースに一喜一憂する様子を付け加えて、レースを放送するというもの。
ありそうでなかったこの視点。レースを一緒に楽しむ仲間がいて、アイドルと同じ車券を買っていれば、一緒に喜びを分かち合える。つまりモストの楽しさの共有がここに成立します。
若返りにも寄与。ミクシィ効果か
そもそも競輪のメインターゲットは60歳以上で9割が男性という世界。ミクシィの運営するティップスターでは20-30代が多く、かつ女性が3割ということで、これまで手にいれることができなかった層にアプローチできており、競輪ファンの裾野を広げているとも言えます。
若年層の取り込み課題という企業にとっては、このミクシィの取組は、大きなヒントになるかもしれませんね。
次なる飯の種になるか。競輪
てなわけで、競輪事業に参入してから1年しか経っていませんが幸先の良いスタートを切れました。モンストばりの経営の柱に育てるにはまだまだ時間がかかりそうですが、楽しさの共有という視点で考えれば、競輪以外のレースやらスポーツにもこの仕組は応用できる気がします。
今後のミクシィの動向から目が離せません。