過去最高の利益だけど・・・
18年通期のサムスンの業績は、過去最高の営業利益、約6兆円。
会長逮捕などで将来を危ぶまれる声も聞かれましたが、そんな声にも負けず今なお力強く成長しているように見えます。
が、そんな我が世の春を謳歌しているようにも見えますが、将来に不安を残す芽もちらほら。
18年の10-12月来の四半期ベースでは、約2年ぶりの減益となりました。理由は半導体の需給の谷間だったとのことで、これまでも、この手の谷間は経験済み。が、今まではその落ち込みをテレビやスマホで補っていたのですが、どちらも不振で、半導体事業の落ち込みをカバーできなかった。理由は中国の猛追と言われています。
中国市場のトップシェアは今や昔
全世界シェアで今なおトップに君臨するサムスンですが、ジリジリとシェアを落としているのは事実。
特に中国市場でのシェアは過去にトップシェアを誇っていたのに、その座をファーウェイ、オッポ、ビボなどの中国メーカーに奪われ、今では見る影もない有様。
2016年の韓国政府によるミサイル設置で両国間の関係が冷え込み、不買運動が起きたのもシェアを大きく落とした原因でもありますが・・・
革新はサムスンの十八番だったのでは?
有機ELをいち早く採用したり、薄型フレームなどなど革新的な製品を送り出してきたサムスンでしたが、その革新性も中国勢に先を越された感じがします。
最近話題の折りたたみ式のスマホも、サムスンが発表する前に、中国勢が発表するなど先を越された感が否めませんん。
というのも、部品を供給する日本メーカー等が、それまでサムスンに積極的に新技術を提案していたのが、今では中国勢重視にシフトしてきたという。てなわけで、川上では中国勢スイッチの動きがかなり前から始まっていたというわけですね。
有機ELは死守できるか
てなわけで、半導体の落ち込みカバーしてきた優等生のスマホ事業も厳しくなると、期待の星となるのが有機EL事業。
サムスンとLGで9割のシェアを握るなど圧倒的な力の差を見せつけています。
中国勢がキャッチアップするには相当な時間がかかると思われましたが、これまた新興の中国メーカーに脅かせれているようで、BOEがファーウェイ向け端末でシェアを急速に伸ばしています。
液晶ディスプレイ事業で、BOEにキャッチアップされているだけに油断できない存在に成長する恐れもあります。
いつか来た道になるかな?
半導体、液晶と世界的に圧倒的なシェアを誇っていた日本ですが、あっとゆう間に韓国勢にキャッチアップされ、今では数倍近い差がつけられてしまいました。
それを考えると今の韓国と中国の関係が、昔の日本と韓国を見ているようで・・・
この先、どうなるか注視していきたいと思います。