佐川急便。最近CMをやたらと流しているけど、そうゆうことだったの

宅配物流業界

知らなかった。今やヤマトを超えて業界首位。

縞模様のポロシャツに短パン姿。街で見かける佐川急便のドライバーはいっつもは走っている印象。電話1本で駆けつける担当ドライバーには大変お世話になりました。

けど、宅配のシェアで言えばヤマトに後塵を拝している。不思議に思いましたがが、そもそもヤマトは個人宅との宅配で圧倒的なシェアを誇っていたから。まぁ、ネット通販の勃興というのもヤマト独走のいち要因かと思います。

てなわけで、この差を埋めるべく佐川急便の反撃が始まったわけですが、これが返ってキャパオーバーを招き現場は疲弊。

これがきっかけとなり、シェア重視から利益重視へと佐川急便は生まれ変わりました。

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衝撃だった。Amazon撤退

大口顧客の失うのは事業の先行きを左右するほど重要ですが、これを自らが断つというのは大きな決断だったのでしょう。2013年にキャパオーバー主要因とも言えるAmazonと決別。その後、ヤマトが引き継ぐことになるわけですが、これには中の人も相当穏やかではなかったでしょう。

方針転換直後は不安がつきまとうものですが、2013年3月期の営業利益率ではヤマトを逆転。この決断が間違っていなかったと確信したことでしょう。

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徹底したコスト構造の見える化

Amazonからの撤退に加えて進められたのが価格改正。今ではかなり適正化されているかと思いますが、当時は赤字で請け負っていた仕事もあったとか。これもある意味どんぶり勘定。それと利益度外視で仕事を取るという、どの業界にも見られるような事が全国で行われていました。

そこでコスト構造の見える化に着手。それが荷物一つひとつの運賃で利益がきっちり出せる価格をはじき出すというもの。当時は距離に関係なく全国一律で荷物1個当たりいくらという契約もあったようで、このような契約となるほぼ赤字だったとか。

てなわけで、コスト構造を見直して契約会社ごとに適正な価格が見える化されたことで、交渉のネタを手にすることができたのです。とかく価格交渉は原油高、資材高騰などフワッとした内容になりがち。

佐川急便の細かくコスト分析をした上で、荷物ひとつひとつで適正な価格を割り出してきたものだから、契約先としては理路整然と説明されるとグーの音も出ないでしょう。

こうして全国行脚とも言える契約会社との価格交渉が2013年頃からスタートしました。

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業界では圧倒的な利益率の高さ。佐川急便

2013年から始まった利益重視路線は、7年後の2021年には約7.8%。この数字、2013年頃では、この半分にも満たなかったというのですから、ものすごい勢いで改革は推進されたことが伺えます。

最近やたらと佐川急便のCMを目にするようになり、さらに自信を深めていることでしょう。

売上高ではなく利益額または利益率で評価される会社が増えてもらうことを切に願うばかりです。

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