イトーヨーカードーがきっかけ
今では広く普及している洋服の下取り制度。捨てるのはもったいないという消費者意識をうまく汲み取り大成功しました。
僕の知っている限りで言えば、最初にこのサービスを大々的に手掛けたのはイトーヨーカドーだったと思います。
このイトーヨーカドーの成功を見て、他社も追随していきました。
新品購入の足しになり、捨てるのではなく再利用される。消費者にとってはこれ以上ない、社会によいことをした満足感が得られます。
家具の世界でも下取り
この下取り制度、洋服に限った話ではなく、今では家具にも浸透していますね。
家具販売大手の大塚家具も確か下取り制度を実施していました。
といった具合に、ある意味、下取りも世間に広まるにつれ、新鮮味がないように感じます。
で、下取りの仕組みを一歩進めたのが今回のお話です。
下取りではなく預かり
お沖縄県の家具販売店、リビング・デザイン・スクエア泡瀬。県内シェア4割と圧倒的な強さを誇っています。この強さの源泉が下取り制度を進化形を導入している点にあります。
消費者はこの家具店で家具を購入するにあたり、現在使っている家具をこのお店で下取ってもらいます。
が、お店としても買い取ったは良いけど、売れなければ不良在庫になり、負担も増します。
ので、考えついたのが、下取った商品をそのまま中古品として売りに出すというもの。
クルマの買い取りがまさしくこれ。お客様から買い取りしたクルマを中古車の流通市場に流すのではなく、自社の販売場で売る。それに似た形です。
リスクを最小限にする仕組み
この中古品の値付けも消費者と一緒になって値付けを行います。んで、販売代金の約4割がお客様に支払われるという仕組み。しかも売り場に並べて週単位で値段が下がる仕組みを採用しているのがミソ。
ずっと売り場に置かれても、店側としても困りますしね。
最終的に売れ残った場合は、再度お客様の手元に戻すか有料で店側が処分するという仕組み。
店側としては一切のリスクを背負わないわけですから、これは素晴らしい仕組みだと思います。
消費者も楽しめる
この仕組み、ある意味オークション的な意味合いもあるのかなと。
出品後に、どのくらいの値がつくのかのあのドキドキ感を味わえるわけです。
自分の見立ての数字となれば、落ち込むし、予想以上の値がつけば気持ちもあがる。
ゲーム感覚的な体験が味わえるだけでもいいかなと。
ならば、家具に限らず洋服やら書籍、ゲーム、CDなどにもこの仕組は転用できる気がします。
店側は場所だけ提供すればいいわけですし・・・。
このような仕組みを他業界でもぜひとも導入して欲しいです。