そごう、西武売却の激震
セブンイレブンを傘下に持つセブン&アイ。あまりにもセブンイレブンが有名すぎるので、他のブランドは本当に影が薄い状態ですが、一昔前で言えばどこもブランドと言ってもいいでしょう。
例えば百貨店のそうごう、西武、ファミリーレストランのデニーズ、専門店のロフト、赤ちゃん本舗などなど。
これまでのブランドを複合的に推し進める戦略を進めてきましたが、4年近くの月日が過ぎ今後の成長性が見えてきたのか、ポートフォリオの見直しということで、西武、そごうの売却が決定しました。
不採算店を閉めるという対応でも、すでにニッチもサッチもいかない状態だったのでしょう。
利益の大半はコンビニから
百貨店、専門店の売上はわずか11.9%と全体に対しての影響は軽微。利益にいたっては10%にも届かないというの状態です。
一方のコンビニ事業は売上比率はわずか15%なものの、利益は6割。セブン&アイの稼ぎ頭とも言えます。
また今後の成長が期待できるのが海外のコンビニ事業。利益で約30%を締めています。
絶対王者をさらに突き進む
海外コンビニ事業でメインとなるのが米国ですが、全米で約15万店ある中で、セブンイレブンは約9000店とトップシェア。日本と変わらず店舗数でも一番というわけです。
これをさらに推し進めようと、競合のスピードウェイを買収。これにより約3200店を加えることができ、約1万店超えとなったわけです。
当然2位のコンビニとの差はさらに広がり、盤石の体制で海外事業のさらなる成長を目指しているのです。
これも萎む、日本市場の将来を見据えてか?
コロナ禍の影響もあってか国内のコンビニは2019年のピークに現在一進一退の状況が続く状態。
店舗数は約5万5千店、売上高は11兆円。今後、さらに少子高齢化が進み成長の余地は限られているとも言われ、セブンイレブンだけではなくローソン、ファミマも受難の時代を迎えていると言ってもいいでしょう。
さらに革新性を常に求められるコンビニ。特にセブンイレブンに対しては、市場を切り開いただけに周囲の期待も大きい。
まるでAppleを見ているようで、新商品は出すたびに何か新機軸を出さなければというプレッシャーに苛まれている感じさえします。
ヒントは海外にあり
海外のコンビニはではガソリンスタンドと併設する店舗が多く、かつ中にはファーストフード店ばりのキッチンを備えているところも。
今は、申し訳ない程度に設置しているキッチンスペースですが、これを本格的に突き詰めているのが海外のコンビニです。
デリバリーのリピート率が高いとも言われるコンビニおいて、できたての調理商品はキラーコンテンツになる可能性を十分に秘めていると思います。
そう考えると、まだまだコンビニは成長する余地が残されており、市場が求める革新性の声にも応えることができます。
生活様式が大きく変化した昨今、時代に併せて変化するのが生き残るための術とよく聞きますが、まさしく、今がまさにその時かなと思いました
出来たてラーメンもセブンイレブンで注文できるようになれば、今よりもデリバリーする機会が増えるかもです。
弁当だけをわざわざ配達してもらうのも気がひけますし・・・