群雄割拠。集権よりも分権がいい。食品スーパー

スーパー流通業界

絶対王者イオンかと思いきや、空白地帯もチラホラ

地場の食品スーパーから、中堅規模のチェーン店、そして全国区のスーパーなど玉石混交状態。

中でも全国展開にするイオンは地方部から見れば脅威と言えるでしょう。とは言え、そう簡単にイオンの軍門に下ってたまるかと奮戦しているのも事実。

中でも関西はイオンのつける隙きがない程。元ダイエーのお膝元だけあって残存勢力が奮闘しているようにも感じます。

関西の覇権争い。H2OとOKスーパーの仁義なき戦い。

大阪、京都、奈良県に64店舗を展開する中規模スーパー関西スーパーをめぐる争奪戦がH2OとOKスーパーの間で勃発。

最終的にはH2Oがこの争奪戦に勝利することとなり、H2Oは傘下のスーパと合わせると200店舗超、売上高4000億円規模となり、関西の最大級スーパーの地位を手に入れることに成功しました。

とは言え、関西という魅力ある商圏だけに、OKスーパーに勝利したとて次々と新ライバルが現れ、今の地位を死守するためのしんどい戦いが待っているとも言えます。

セブンとイオンの代理戦争?中四国の覇権争い

続いては中四国エリアの覇権争い。中国地方は広島市日本者をおくイズミ。yumeタウンという食品スーパーを運営し、2018年にはセブンイレブンと提携。スーパーなのにセブンプレミア商品が買えるという消費者にとっては全国的なレアなスーパーと言えます。

一方、四国に根を張るのがフジ。2022年にはイオン系のMAX Valuと経営統合。営業収益ではイズミを大きく上回るとのこと。

共に日本を代表する企業をバックに持つだけに、代理戦争にも見えてしまいます。

現在では、瀬戸内海という壁があり、両者が重なるような営業エリアはないものの、この先の成長を見越して営業エリアを拡大するにあたり衝突は避けられないでしょう。

飛び石で連合。新日本スーパーマーケット同盟

地場の企業を傘下に収め拡大、全国の企業とタッグを組んで拡大と規模拡大に向けて色々な事例を見てきましたが、北海道、中部、九州・中国では異なる拡大路線が引かれています。

地理的にも離れているのにも関わらず、提携を結ぶというもの。古代中国の戦国時代になぞれば、遠い国とは提携し、近場の国とは交戦状態にするというものに近いかなと。

東の北海道、西の九州・中国、東西から中央に向けて進軍。で、中央の中部地区にあるバローホールディングスが、東と西に向けて兵をさき、挟み撃ちにして攻略するというもの。

今の時代、そんな壮大な絵を描くということは考えられませんが、何かロマンを感じてしまいます。

とは言え、結局は分権かな

食品スーパーの業界を見ると、群雄割拠をいった感じがしますが、それこそがコンビニはないバラエティに富む個性で良い所だと思います。

地場によって、巡り会えるレア商品やその地方ならではの商品。スーパーと地方の個性がよく出ていて旅行先での楽しみのひとつでもあります。

コストダウンによるPBの品揃えの充実もわかりますが、売り場が画一的にならないことだけを願うばかりです。

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