あのおもちゃさえなければ・・・
主人公は何と北朝鮮出身の経済学者。元々は韓国の人でありながら理由あって西ドイツに亡命することとなりました。
自分の研究を国の経済に役立てたい。なのに韓国では全く持って認めてくれない。そんな時に西ドイツで出会った韓国人学者に「北朝鮮なら君の研究の成果を必ずや認めてくれる。北朝鮮のために働いてくれ」と勧められ北朝鮮へ。
が、北朝鮮ではスパイ活動に従事される毎日で、当初夢に描いていたものと全く異なる内容でした。
てなわけで、スパイ活動で西ドイツ行きを命じられますが、その際に亡命を計画。税関に「私は北朝鮮のスパイ。助けてくれ」と。
早速、緊急警報で警備員を呼んだ税関スタッフ。が、あろうことか隣にいた娘が彼の手を離れおもちゃのリモコンの方向へ走り出してしまいます。
そして駆けつけた彼、そして、この騒然とした状況の中で上のおねぇちゃんは連れ去られようとするパパにすがり、何とか亡命に成功。警備員経由。CIA預かりとなりました。
一方、取り残された奥さんとおもちゃの飛行機を追いかけた下の娘は同行した北朝鮮スタッフに拉致され、家族は空港で離れ離れとなってしまいます。
全ては、おもちゃが脱出計画を台無しにしてしまったのです。電池でも抜いておけばこんなことには・・・。
家族を取り戻し計画発動
囚われの身となってしまったママと娘を救出すべく、単身で彼らのアジトに乗り込むものの、返り討ちに会い失敗。
力任せでは彼らから家族を取り戻せない。てなわけで、彼らの上司にあたるある人物の拉致監禁を計画します。
しかも、その御方。主人公に北朝鮮行きを強く勧めた人物。彼も北朝鮮勧誘者の一人だったのです。
この拉致計画は見事に成功し、拉致グループはこの事実を知り、上司と引き換えに家族を返すことを約束します。
が、これでも不安になったのか、彼は北朝鮮本国にも連絡を入れ、西ドイツで働く拉致グループが悪事を働いていること、かつ上司を拉致したことを報告。
北朝鮮本国もこの人質交換に応じることとなり、念には念を入れたわけですが・・・。
これが後になって致命的なミスだったとは・・・。
現実の厳しさを教えてくれる韓国映画
仮に日本であれば、無事に家族の救出できてハッピィエンドとなるのがオチですが、韓国映画は必ずしもそうならないのが魅力の1つと言えるでしょう。
本作品でも結局は家族は離れ離れのままとなり、結局彼は独り身の人生を歩むこととなったのです。